4. 生活保護の特例加算は生活扶助基準のどこに乗るのか
ここからは、数字の位置づけを確認します。
資料に示されている生活扶助基準額は、第1類・第2類の費用および臨時的・特例的な措置に係る額です。
第1類は食費や衣類費など個人単位でかかる費用、第2類は光熱水費など世帯単位でかかる費用にあたります。特例加算はこれらに上乗せされる臨時的・特例的な措置という位置づけです。
実際に受け取る保護費は、この生活扶助のほかに住宅扶助や医療扶助などを加えた最低生活費から、収入を差し引いて決まります。したがって基準額がそのまま手元に入る金額ではありません。
5. 生活保護の令和9年度以降の基準はこれから検討される
今回の引き上げは令和8年10月から1年間の措置です。その先も決まっているわけではありません。
資料によると、令和9年度以降の生活扶助基準については、今後の社会経済情勢等の動向を見極めつつ、一般低所得世帯の消費実態との均衡を図る観点から、令和9年度の予算編成過程において検討を行うとされています。
あわせて、年齢階級・世帯人員・級地別の分析ができる5年に一度の定期検証を1年前倒しで実施し、その結果を反映することとされています。
つまり令和9年度以降は、特例加算を続けるかどうかを含めて、これから議論される段階です。
6. 生活保護の特例加算は10月分から。まず級地と世帯の人数を確かめる
生活扶助基準の特例加算は、令和8年10月から1人あたり月額2500円になります。いまの1500円から1000円の引き上げです。
ただし従前額保障が働くため、1級地-1の単身世帯のように基準額が変わらない世帯もあります。資料の例では、高齢単身世帯(65歳)の1級地-1が7万6880円で据え置き、2級地-1が7万2490円から7万3490円でした。
ここで紹介した金額は、部会資料に示された世帯類型ごとの基準額です。ご自身の世帯に当てはまる額や、実際に受け取る保護費は、世帯の状況や収入によって変わります。
正確な内容は、お住まいの自治体の福祉事務所に確認してください。制度の最新情報は厚生労働省の公表資料で確かめるのが確実です。
参考資料
中本 智恵