5. 経過的寡婦加算を受け取れない場合がある

生年月日の条件を満たしていても、加算されないケースがあります。日本年金機構の資料に明記されている2つを確認しておきましょう。

5.1 遺族基礎年金を受け取れるときは加算されない

遺族基礎年金を受け取ることができるときは、中高齢寡婦加算も経過的寡婦加算も受け取れません。

遺族基礎年金は18歳になった年度の3月31日までの子がいる配偶者などに支給されるので、65歳の方でその条件に当てはまるケースは限られます。

ただし条件として明記されている以上、通知を見て加算が入っていないときは、この点も確かめておきたいところです。

5.2 障害基礎年金を受け取っている間は支給停止になる

障害基礎年金をあわせて受け取る場合、経過的寡婦加算額は支給停止されます。

中高齢寡婦加算のほうにはこの記載がなく、経過的寡婦加算だけに置かれた条件です。

障害基礎年金を受けている方は、65歳を過ぎたときに加算が止まることを想定しておく必要があります。

6. 自分の額を確かめる手順

経過的寡婦加算は生年月日で額が決まるので、自分の年を表に当てはめれば目安がつかめます。

6.1 年金証書と年金額改定通知書で内訳を見る

受け取っている年金の内訳は、年金証書や毎年6月に届く年金額改定通知書に記載されています。

65歳を迎えた年は、中高齢寡婦加算が消えて経過的寡婦加算と老齢基礎年金が現れる形になります。

通知の合計額だけを見ていると、内訳が入れ替わったことに気づきにくい点に注意してください。

6.2 2つ以上の年金を受け取る権利ができたときは選択の申出がいる

公的年金は一人1年金が原則ですが、遺族厚生年金の受給権者が65歳以上の場合は、自分の老齢基礎年金や老齢厚生年金などをあわせて受け取れます。

一方で、2つ以上の年金を受け取る権利ができたときは、年金事務所へどの年金を受け取るか選択の申出が必要になる場合があります。

判断に迷うときは、年金事務所や街角の年金相談センターで自分の記録をもとに確かめるのが確実です。

7. まとめ

遺族厚生年金に上乗せされる中高齢寡婦加算は、40歳から65歳になるまでの間、令和8年度で年63万5500円です。

65歳からは経過的寡婦加算に切り替わりますが、対象は昭和31年4月1日以前に生まれた妻に限られます。額は生年月日に応じて年63万3700円から年2万1147円まで幅があります。

遺族基礎年金を受け取れるときは加算されず、障害基礎年金をあわせて受け取る場合は経過的寡婦加算が支給停止になります。

65歳が近い方は、いまの通知に中高齢寡婦加算が入っているかを確かめ、自分の生年月日でいくらの経過的寡婦加算になるのかを見ておくと落ち着いて構えられます。

参考資料