4. 年代別にみると住宅ローン残高は30歳代がピークになる
50歳代の残高を、ほかの年代と並べて見てみます。同じ調査から、年代別の平均と中央値を確認します。
4.1 30歳代の平均は1916万円だった
年代別の住宅ローン残高(平均/中央値)は次のとおりです。
- 20歳代:919万円/21万円
- 30歳代:1916万円/1870万円
- 40歳代:1651万円/1500万円
- 50歳代:1117万円/1000万円
- 60歳代:697万円/300万円
- 70歳代:474万円/0円
平均も中央値も30歳代がピークで、そこから年代が上がるほど下がっていきます。50歳代は30歳代のおよそ6割弱の水準です。
4.2 50歳代で借入金がある世帯は22.3%にとどまる
住宅ローンにかぎらず、借入金がある世帯の割合も年代で変わります。同じ調査によると次のとおりでした。
- 20歳代:28.7%
- 30歳代:27.8%
- 40歳代:24.8%
- 50歳代:22.3%
- 60歳代:14.3%
- 70歳代:6.7%
50歳代までは2割を超えていますが、60歳代で14.3%に下がります。50歳代から60歳代にかけて、返し終える世帯が増えるということです。
5. 【元銀行員の視点】50歳代の住宅ローンで確認しておきたいこと
50歳代の方が住宅ローンについてあらためて確認しておきたいことを見ていきます。
5.1 返済予定表で残高と完済年齢を確かめる
平均や中央値と比べるより先に、自分の残高がいくらで、何歳で返し終わる契約になっているのかを確かめることになります。借入時に受け取った返済予定表に載っています。
完済年齢が65歳を超えている場合は、年金を受け取りながら返す期間がどのくらいあるのかも見えてきます。
5.2 返済額の見直しルールは契約書で確認する
変動金利型は、適用される金利が変わったときに毎月の返済額をどう見直すのかが、金融機関や商品によって違います。すぐに返済額が変わるものもあれば、一定期間は据え置かれるものもあります。
据え置かれる場合でも、支払う利息の総額が変わらないわけではありません。自分の契約がどちらなのかは、契約書や金融機関の説明書で確認しておきたいところです。
5.3 繰上げ返済は手元資金を残してから考える
残高を減らせば、そのあとに支払う利息は減ります。金利が上がる場面では、この効果は大きくなります。
ただし繰上げ返済に回したお金は、原則として手元には戻りません。教育費や医療費など、近い将来に使う予定のあるお金まで入れてしまわないよう、残す金額を先に決めてから判断することになります。
6. まとめにかえて
50歳代・二人以上世帯の住宅ローン残高は平均1117万円、中央値1000万円でした。1000万円以上が残っている世帯が49.6%を占めています。
個人向け住宅ローンの新規貸出は83.5%が変動金利型で、前年度より0.8ポイント減ったものの、8割を超える水準が続いています。
残高1000万円・残り15年で試算すると、金利が年0.5%から年1.5%になったときに毎月の返済額は4397円増え、残りの期間の合計では約79万円の違いになりました。
まずは返済予定表を開いて、いまの残高と完済年齢、そして自分のローンがどの金利タイプなのかを確かめるところから始めたいところです。
参考資料
和田 直子