3. 8%の内訳は消費税6.24%と地方消費税1.76%
同じ8%でも中身が違うという話があります。
3.1 標準税率10%は7.8%と2.2%
国税庁によると、標準税率10%の内訳は消費税率7.8%と地方消費税率2.2%です。地方消費税率は消費税額の22/78として計算されます。
軽減税率8%の内訳は消費税率6.24%と地方消費税率1.76%で、こちらも22/78の関係です。
3.2 令和元年9月30日までの8%とは内訳が違う
令和元年9月30日までの8%は、消費税率6.3%と地方消費税率1.7%でした。地方消費税率は消費税額の17/63です。
国税庁も、軽減税率は税率引上げ前と同じ8%だが、消費税率と地方消費税率の割合が異なると注記しています。合計は同じ8%でも、国と地方の分け方が変わっているということです。
3.3 税率の変更にはシステム改修が必要になる
税率が変わると、事業者はレジや会計システムを直すことになります。首相官邸の会見では、1%であれば0%とするよりも事業者のシステム改修の期間を短縮でき、令和9年4月から実施可能であることが明らかとなったとされています。
0%ではなく1%という数字が選ばれた理由の一つがここにあります。
4. 給付付き税額控除で決まっていないこと
先の見通しについても押さえておきます。
4.1 9月に大綱を決定し臨時国会に法案を提出する
首相官邸の会見によると、9月に大綱を決定した上で臨時国会に法案を提出し、早期成立を目指すとされています。
つまり現時点では法律になっていません。この記事の内容も、示された方針の段階のものです。
4.2 対象範囲の細部は法案で決まる
1%の対象が現行の軽減税率と同じ範囲になるのか、新聞がどうなるのかは、大綱と法案を見る必要があります。
現行の軽減税率でも、持ち帰りか店内かで税率が分かれるといった線引きがあります。同じような判断が必要になる場面が出てくることになります。
4.3 2年後には元の税率に戻すとされている
首相官邸の会見では、令和11年4月の本格導入に合わせて元の税率である8%に戻して行くとされています。消費税が社会保障財源として活用されていることは共通認識であり、財政の持続可能性を実現し市場の信認を確保していく観点からも2年後には確実に税率を元に戻すという説明です。
1%は2年間の措置という位置付けです。
5. 確かめておきたい3つのこと
いまのうちにできることを挙げます。
5.1 レシートの税率区分を見る
スーパーのレシートには8%と10%が区分して記載されています。自分の買い物のうち、いくらが8%の対象なのかが分かります。
その8%の部分が1%になる見込みですので、影響の大きさを見積もる材料になります。
5.2 外食と持ち帰りで変わることを知る
同じ店の同じ商品でも、店内で食べれば10%、持ち帰れば8%になります。1%に下がるのは後者の側です。
日ごろの使い方によって、恩恵の大きさは変わることになります。
5.3 家計の食費を税抜で把握する
試算するには税抜の金額が必要です。税込3万2400円なら税抜は3万円という関係になります。
レシートの区分ごとの合計を1か月分足してみると、自分の場合の差額が出せます。
6. 何が1%になるのかを先に押さえる
現行の軽減税率8%の対象は「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」の2つです。酒類と外食は10%のままです。
令和9年4月から2年間、飲食料品の消費税率が1%に引き下げられるとされています。対象になる飲食料品を税抜で月3万円買う場合、消費税は2400円から300円になり、年2万5200円の差です。
ただし9月に大綱を決定して臨時国会に法案を提出する段階で、対象範囲の細部は決まっていません。まずはレシートの税率区分で、自分の買い物のうちいくらが8%なのかを見てみてください。
参考資料
中本 智恵