2. 介護施設の食費と居住費が下がる特定入所者介護サービス費
介護の分野の軽減については、LIMOの記事「住民税非課税世帯になると受けられる優遇措置一覧。医療・介護・教育・保険料、自動適用と要申請の違いを整理」から要点を借りて確認します。
介護保険にも、住民税非課税世帯を基準にした軽減制度があります。「特定入所者介護サービス費(補足給付)」と呼ばれる仕組みです。
特別養護老人ホームなどの介護保険施設に入所する際、食費・居住費は原則として全額自己負担ですが、世帯全員が住民税非課税である場合、所得の段階に応じて負担限度額が設定され、超える分は介護保険から給付されます。
所得段階は、世帯の課税状況に加え、本人の年金収入額や預貯金等の資産額によっても細かく分かれています。同じ「住民税非課税世帯」であっても、資産の状況次第で対象外になる場合がある点は、他の優遇措置とは異なる特徴です。
また、この軽減は世帯分離だけでは受けられません。本人の配偶者については、別世帯であっても住民税の課税状況が確認され、配偶者が課税されている場合は原則として対象外になります。
この軽減を受けるには、市区町村に「介護保険負担限度額認定証」の交付を申請し、資産の状況を自己申告する必要があります。
出所:住民税非課税世帯になると受けられる優遇措置一覧。医療・介護・教育・保険料、自動適用と要申請の違いを整理
3. まず住民税の計算のしかたを知っておく
ここまで、住民税の所得割の計算と、非課税世帯の介護施設の食費・居住費の軽減を見てきました。
所得割は所得金額を出し、所得控除を引き、10%を掛け、税額控除を引くという4段階で決まります。所得税と違って税率は一定です。
所得控除は所得税のほうが大きいものが多いため、所得税がゼロでも住民税がかかることがあります。
非課税世帯にあたると介護施設の食費・居住費に負担限度額が設定されますが、預貯金等の資産要件や配偶者の課税状況の要件があり、市区町村への申請と資産の自己申告が必要です。
施設入所を考える段階になったら、住民税の課税状況と資産の状況を市区町村の窓口で合わせて確認してみてください。
参考資料
- 総務省「個人住民税」
- 厚生労働省「サービスにかかる利用料(介護保険の解説)」
- 住民税非課税世帯になると受けられる優遇措置一覧。医療・介護・教育・保険料、自動適用と要申請の違いを整理 高額療養費・修学支援新制度・介護保険の負担軽減など、分野ごとに確認
- 住民税非課税世帯はなぜ給付金の対象になりやすい?過去の実施例と対象範囲の設計を整理 給付金の変遷と、新規世帯・継続世帯の違いを資料で確認
LIMO編集部年金解説班