4. 【読み方の注意】厚生年金の月額には基礎年金が含まれている

ここからは、この数字を読むときに気をつけたい点を確認します。

厚生労働省の資料には「平均年金月額には、基礎年金月額を含む」という注記があります。

つまり15万289円という平均は、老齢厚生年金だけの金額ではありません。老齢基礎年金を合わせた受取額です。

同じ資料の国民年金の平均年金月額は、年齢別に見て5万円台から6万円台でした。厚生年金の月額から、このくらいの基礎年金部分が含まれていると考えると、報酬比例部分のおおよその大きさが見えてきます。

「厚生年金が月15万円」と聞いて、基礎年金に上乗せして15万円と受け取ってしまうと、実際より多く見積もることになります。

5. 厚生年金の分布に、共済組合から支給される分は入っていない

もう一つ、資料の注記に書かれている点があります。

老齢年金には、共済組合等の組合員等たる厚生年金保険の被保険者期間を含めて受給権が生じた人も入っています。

ただし、その人たちの年金月額には、共済組合等から支給される分が含まれていません。

公務員や私立学校の教職員として働いた期間がある人の場合、この表の金額よりも実際の受取額が多くなることがあります。

分布や平均はあくまで全体の傾向を見るためのものと考えて、ご自身の金額は別に確かめるのが確実です。

6. 厚生年金の見込額はどこで確かめられる?

自分がどのくらい受け取れるのかは、毎年届く書類で確認できます。

6.1 ねんきん定期便は誕生月に届く

日本年金機構は、年金記録を記載した「ねんきん定期便」を毎年誕生月に届くよう送付しています。誕生月の2カ月前に作成されるものです。

50歳以上の人に届くものには「老齢年金の種類と見込額(年額)」が記載されています。60歳到達の前月まで継続して加入し、保険料を納めると仮定して計算された金額です。

35歳、45歳、59歳の節目年齢には、年金加入記録の全期間を知らせる封書が届きます。

6.2 ねんきんネットなら年度の途中でも見られる

誕生月を待たずに確認したい場合は、ねんきんネットという方法もあります。

電子版の「ねんきん定期便」を確認できるほか、条件を変えて年金の見込額を試算することもできます。

記録に心当たりのない期間があったり、金額の見方が分からなかったりする場合は、年金事務所で相談できます。

7. 厚生年金は月15万円が一つの目安。まずご自身の見込額を確かめる

厚生年金保険(第1号)の老齢年金受給権者1608万5696人のうち、月15万円以上を受け取っている人は801万5484人で49.8%でした。

月20万円以上は18.8%、月10万円未満は19.0%で、平均年金月額は15万289円です。

不安になる必要はありません。この数字はあくまで全体の分布であって、ご自身の受取額を決めるものではありません。

まずはねんきん定期便やねんきんネットで見込額を確かめ、分からない点は年金事務所に相談するところから始めてみてください。

参考資料

中本 智恵