2. 著者の一言

小泉 柚乃

近年は、共働きや一人暮らしの家庭も多く、今回のジョーイのように愛犬に留守番をしてもらう機会も少なくありません。仕事などで家を空ける時間が長い場合は、愛犬が安心して留守番できる環境を整えておくことが大切です。留守番に慣れていない犬の場合は、最初から長時間ひとりにするのではなく、短い時間から練習し、徐々に慣らしていく方法があります。

犬の留守番時間は一頭一頭の性格や年齢、健康状態により「何時間までなら大丈夫」と一概に決めることはできません。特に高齢犬の場合は、排泄や食事、投薬などでこまめなお世話が必要になることもあります。

また、誤飲やケガにつながるものを片付ける、落ち着いて休める場所を用意するなど、安全面への配慮も欠かせません。留守番ができる犬であっても、散歩や遊び、飼い主とのコミュニケーションの時間はしっかり確保してあげましょう。犬の性格や年齢によって留守番への適応には差があるため、生活の変化によって負担が大きくなっていないか、見守りカメラなどで普段の様子を確認することも大切です。

3. 命を迎える覚悟のために。犬の生涯費用はどれくらい?

過酷な環境から救い出された犬たちの姿を見ると、命を預かることの重みを改めて感じます。実際に犬を迎える際には、平均寿命まで見据えた生涯費用を知っておくことも大切です。

2025年のデータでは、犬全体の生涯必要経費は平均「278万4190円」で、超小型犬は「300万2239円」と、体の大きさに関わらず高額になる傾向があります。

私はアナリストとして、金額は「総額」と「単位あたり」の両面で見る癖をつけてきましたが、犬の生涯費用もその視点で眺めると発見があります。ペットフード協会の令和7年(2025年)調査では、犬の生涯必要経費は平均278万4190円。大きさ別では超小型が300万2239円で最も高く、中型・大型(277万5565円)を上回っています。

(中略)

もう一つ大切なのは、費用が毎年一定ではないことです。記事も触れているとおり、初年度は用品やワクチン、高齢期は医療費と、支出には山があります。ですから総額の大きさに身構えるより、「年あたり約20万円を、毎月に均してコツコツ備える」と捉えるほうが現実的です。早めの積立や、必要に応じた保険の検討でこの山谷をならしておくと、長い時間を穏やかに過ごせるのではないでしょうか。

犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」
犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」

フード代や医療費、トリミング代などを含め、2023年から3年連続で上昇を続けています。最後まで責任を持って迎えるためにも、一度知っておいてもよいかもしれませんね。

参考資料

小泉 柚乃