2. 「補足的老齢年金生活者支援給付金」月平均でいくらの人が多い? 

補足的老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額は2177円でした。老齢の4146円と比べると1969円低く、およそ半分です。調整支給率を掛けるぶん、どうしても小さくなります。なお、この2つはどちらも令和7年3月時点の実績です。当時の給付基準額は5310円で、いま案内されている5620円とは異なります。

ただ、年額にすると2万6124円です。年金に上乗せされて、要件を満たしているかぎり続きます。

補足的老齢年金生活者支援給付金は、いくらの人が多いか(男女別)2/3

補足的老齢年金生活者支援給付金は、いくらの人が多いか(男女別)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

金額の分布を見ると、老齢とはずいぶん形が違います。1000円以上2000円未満が25万6620件で最も多く、次いで1000円未満が25万2127件、2000円以上3000円未満が24万4296件と続きます。この3つはほとんど差がありません。3000円以上4000円未満が19万1996件、4000円以上が11万5625件です。

老齢のほうは3000円台から5000円台に7割ほどが集まっていました。それに比べると、補足的はなだらかに散らばっています。所得が線からどれだけ離れているかで支給率が変わるため、金額がひとつの帯にまとまらないのだと考えられます。

男女の内訳も見ておきます。106万664件のうち、女性が88万4013件で8割を超えます。男性は17万6651件でした。この比率は老齢とほぼ同じです。

3. 【年代別】「補足的老齢年金生活者支援給付金」の月平均はいくら

次に年齢別で確認しましょう。

底になる年齢が違う。老齢は80歳代前半、補足的は70歳代前半3/3

底になる年齢が違う。老齢は80歳代前半、補足的は70歳代前半

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

補足的老齢年金生活者支援給付金は、70歳から74歳の2051円が最も低く、そこから75歳から79歳が2088円、80歳から84歳が2144円、85歳から89歳が2273円と上がっていき、90歳以上で2515円と最も高くなりますなどの年齢差があrました。70歳未満は2112円です。最も高い90歳以上と最も低い70歳から74歳では、464円の差があります。

いっぽう老齢は逆でした。70歳未満の4905円が最も高く、80歳から84歳の3936円が最も低くなります。年齢が上がるほど下がっていき、そこから少し戻るかたちです。

件数で見ると、補足的で最も多いのは75歳から79歳の27万1298件、次いで80歳から84歳の22万6193件、70歳から74歳の18万8434件です。90歳以上は13万2529件、70歳未満は7万8381件でした。

なお、男女で見ても、老齢と補足的で関係が入れ替わります。

補足的老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額は、男性が2047円、女性が2203円です。女性のほうが156円高くなっています。

ところが老齢のほうは、男性が4423円、女性が4090円で、男性のほうが333円高い。同じ制度の中で、老齢と補足的で男女の高低が入れ替わっているわけです。

9月にはがきが届いた方はきちんとなかみを確認し、手続きを期限内に行いましょう。

4. 元証券会社社員の執筆者コメント

宮野 茉莉子
106万664件という数字を、私はもっと知られていい数字だと思っています。老齢の450万4441件に比べれば少なく見えますが、4分の1近い規模です。制度の案内で基準額だけを見て「自分は違う」と判断していたら、この枠には気づけません。平均2177円、年にして2万6124円は、大きな額ではないかもしれません。ただ、請求しなければ受け取れない性質のお金です。所得が基準額の少し上にありそうな方は、上限の92万6500円までに入っていないかを確かめてみてください。判定は世帯全員の市町村民税が非課税であることも条件になりますし、所得の中身によっても変わります。自分で線を引いてしまう前に、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092。050から始まる電話番号からは03-5539-2216)か、お近くの年金事務所に聞いてみるのも一つです。所得は年によって動きますし、判定は毎年行われます。今年は超えていても、来年は対象になることがあります。逆もあります。一度対象外だったからといって、その後の案内を読まずに捨ててしまうと、受け取れたはずのものを取りこぼすことになります。基準額という言葉を見たときに、その先に傾斜があることを思い出していただければと思います。

参考資料

宮野 茉莉子