純金融資産1億円以上の世帯は165万3000世帯。全世帯の約3%にあたります。

そして富裕層が増えている背景のひとつが、相続や贈与による資産の承継です。

受け継ぐ側にとって最初の分かれ目になるのが、相続税の基礎控除額です。「3000万円+600万円×法定相続人の数」を超えた分に相続税がかかります。

この記事では、相続税の基礎控除額と、富裕層の定義と世帯数、資産規模の推移、富裕層が増えている3つの背景について解説します。

1. 相続税がかかるのは、基礎控除額を超えた分だけ

資産を受け継ぐ側にとって、最初の分かれ目が基礎控除額です。

国税庁によると、相続税の総額を計算する際は、課税価格の合計額から基礎控除額を差し引いて課税遺産総額を求めます。

基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人の数」です。法定相続人が1人増えるごとに、控除される額は600万円ずつ大きくなります。

1.1 法定相続人の数え方に決まりがある

ここでいう「法定相続人の数」には、独自のルールがあります。

まず、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数で数えます。放棄によって控除額が減ることはないということです。

次に養子がいる場合です。被相続人に実子がいるときは養子のうち1人までを法定相続人に含め、実子がいないときは養子のうち2人までを含めると定められています。

相続税がかかるのは、基礎控除額を超えた分だけ1/2

相続税の基礎控除額が3000万円+600万円×法定相続人の数で計算されることと、法定相続人の数の数え方を示した図

出所:国税庁タックスアンサー「No.4152 相続税の計算」をもとにLIMO編集部作成

1.2 基礎控除を超えた後の計算

基礎控除を超えた場合の流れも押さえておきましょう。

課税遺産総額を各法定相続人が民法に定める法定相続分に従って取得したものと仮定して、各法定相続人ごとの法定相続分に応ずる取得金額を計算します。そこに税率を乗じて算出税額を出し、全員分を合計したものが相続税の総額です。

その総額を、財産を取得した各人の課税価格に応じて割り振り、各人ごとの税額を計算します。最後に各種の税額控除額を差し引いた残りが納付税額になります。

小規模宅地等の特例を適用した財産については、特例を適用して減額した後の価額を基に計算します。実際の税額は財産の内容で大きく変わるため、税務署や税理士に確認してみてください。

なお、富裕層の定義や資産形成に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

資産1億円以上の富裕層に共通する3つの特徴!お金が自然と貯まる人の思考と行動【元FP会社職員監修】
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【最新データ】日本の富裕層の割合は?年代別の平均貯蓄額と年収別データから見る資産形成の最適解
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2. 純金融資産1億円以上が「富裕層」。165万3000世帯で全世帯の約3%

富裕層の定義と世帯数の詳細は、LIMOの記事「資産1億円以上の富裕層に共通する3つの特徴!お金が自然と貯まる人の思考と行動【元FP会社職員監修】」から要点を引用して確認します。

株式会社野村総合研究所のレポートによると、富裕層は世帯の純金融資産保有額が1億円以上5億円未満、超富裕層は5億円以上と定義されます。全体に占める割合は富裕層が約2.75%、超富裕層が約0.21%。2023年時点の世帯数は富裕層153万5000世帯、超富裕層11万8000世帯で、富裕層・超富裕層の世帯数は2005年以降で最多を更新しました。

出所:資産1億円以上の富裕層に共通する3つの特徴!お金が自然と貯まる人の思考と行動【元FP会社職員監修】