3. 国家公務員は女性の比率が職種で75ポイント違う

男女の構成比は、俸給表によって極端に分かれます。

3.1 医療職(三)は女性77.8%

最も女性の比率が高いのは医療職俸給表(三)で77.8%です。病院、療養所、診療所等に勤務する保健師、助産師、看護師、准看護師等に適用される俸給表です。

次いで医療職俸給表(二)が47.6%、第一号任期付研究員俸給表が47.1%、福祉職俸給表が43.0%と続きます。

3.2 海事職(一)は女性2.4%

最も低いのは海事職俸給表(一)の2.4%です。海事職俸給表(二)も2.8%で、いずれも3%を下回ります。

最も高い医療職俸給表(三)の77.8%との差は75.4ポイントになります。同じ国家公務員でも、職種によって働いている人の構成がこれだけ違います。

女性の比率は俸給表によって75.4ポイントの幅があります2/2

俸給表別の女性の人員構成比を高い順に並べたグラフ

出所:人事院「令和8年 各種調査等の結果詳細」をもとにLIMO編集部作成

4. 国家公務員の指定職は大学卒98.5%で女性6.3%

上位の職にあたる俸給表も見ておきます。

4.1 指定職俸給表の構成

指定職俸給表は大学卒98.5%、短大卒0.3%、高校卒1.2%です。うち大学院修了は14.2%を占めます。

性別では男性93.7%、女性6.3%です。全俸給表の女性25.6%と比べると、19.3ポイント低い水準になります。

4.2 専門スタッフ職も男性が多い

専門スタッフ職俸給表は大学卒91.5%、女性11.0%です。教育職俸給表(一)も女性12.1%で、いずれも全体より低くなっています。

5. 国家公務員の構成比を見るときに気をつけたいこと

この表を読むときに、気をつけておきたい点が2つあります。

5.1 学歴区分の定義を確認する

大学卒には修士課程および博士課程の修了者が含まれ、短大卒には高等専門学校の卒業者が含まれます。一般的な語感とはずれる部分があります。

また構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、内訳の合計が計と一致しない場合があるとされています。

5.2 人数の規模は分からない

この表は構成比だけを示したもので、俸給表ごとの人数は表れていません。比率が極端でも、母数が小さい俸給表もあります。

人数を知りたい場合は、適用俸給表別の人員を集計した別の表を見る必要があります。

中本 智恵

構成比の表は、比率が極端なところに目が向きがちです。ただ、比率の高さと人数の多さは別の話で、この表からは母数が読み取れません。海事職俸給表の女性2.4%という数字も、母数が小さければ人数としては数人の違いで動きます。

もうひとつ、この数字はあくまで令和8年4月1日時点の姿です。採用の方針や職種の統廃合によって構成は動きますので、前年や数年前の調査と並べてみると、変化の方向が見えてきます。人事院は過去の勧告のページで同じ形式の資料を公開しています。

職種ごとの実際の給与水準や勤務条件は、俸給表そのものと各府省の募集要項で確認できます。具体的な待遇を知りたい場合は、そちらを見るのが確実です。

6. 国家公務員は俸給表ごとに学歴も男女比もまったく違う

全俸給表では大学卒59.8%、短大卒14.5%、高校卒25.6%、中学卒0.1%で、女性は25.6%です。

俸給表別に見ると、行政職俸給表(一)は大学卒66.0%、行政職俸給表(二)は高校卒69.4%と逆になります。研究職は大学卒98.0%、医療職俸給表(一)は100%です。

女性の比率は医療職俸給表(三)の77.8%から海事職俸給表(一)の2.4%まで、75.4ポイントの幅があります。公務員をひとくくりにせず、俸給表で分けて見ると実態がつかみやすくなります。

参考資料

中本 智恵