老後のためにいくら用意すればよいのか。目標額を決めようとして、そこで手が止まってしまう方は少なくありません。

次の年金支給日は10月15日です。2026年度は年金額が増額改定されており、改定後の金額を通知書や通帳で確かめた方も多いのではないでしょうか。老後の目標額を考えるとき、最初に数えておきたいのが、この公的年金という土台です。

この記事では、60歳から90歳以上までの平均年金月額を年齢別・男女別に一覧で確認し、目標額を決めるときに何を基準にすればよいのかを整理していきます。

神田 翔平
資産形成のご相談で「目標額はいくらに設定すればいいですか」と聞かれることは、本当に多いです。ただ、目標額というのは天から降ってくる数字ではなく、引き算の結果として出てくるものです。生活費から公的年金を引いて、残った差額に年数を掛ける。この順番で考えると、まず知るべきは自分の年金がいくらかという一点に絞られます。ですから今回は、平均年金月額の一覧から先に見ていきます。目標額の話は、そのあとのほうが早く片づきます。

なお、公的年金の仕組みや年代別・全体の平均年金額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。

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1. 老後の目標額は年金という土台を数えてから決める

目標額を決められない方に共通しているのは、引き算の一方の項が空欄のまま、という状態です。生活費の見当はついていても、公的年金がいくら入るのかを確かめていない。これでは差額が出ませんから、目標額も決まりません。まずは土台にあたる公的年金の仕組みを、【2026年最新版】老齢年金一覧表「60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上」の平均年金月額はいくら?手取りのリアルと5つの公的給付金から要点を引用して確認しておきます。

日本の公的年金は、2階建て構造で、1階部分が国民年金(基礎年金)、2階部分が厚生年金(会社員・公務員)となっています。国民年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が対象となる基礎的な年金制度です。自営業やフリーランス、学生などが主に加入し、保険料は自分で納めます。受給額は加入期間に応じて決まりますが、満額でも月約7万円程度が目安です。

厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金制度で、国民年金に上乗せして支給されます。保険料は給与から天引きされ、収入や加入期間によって将来の受給額が変わります。

1階は加入期間だけで決まる定額、2階は加入期間と報酬の両方で変わる。この違いが、人によって土台の高さが揃わない理由です。同じ生活費を想定していても、埋めるべき差額が違えば、目標額も違ってきます。

あわせて、2026年度の年金額がどう変わったのかも押さえておきます。厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2026年度の改定率は国民年金(基礎年金)が+1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が+2.0%でした。月額でみると、国民年金(1人分)が7万608円、厚生年金(夫婦2人分)が23万7279円です。厚生年金の額は、男性の平均的な収入で40年間就業したケースのモデル額にあたります。

ここで気をつけておきたいのが、これらがいずれも額面の金額だという点です。ねんきん定期便に記載されている金額も同じで、税金や社会保険料が差し引かれる前の額になります。目標額の計算に使うべきなのは、社会保険料や税金が引かれたあとの手取りです。額面で差額を計算すると、埋めるべき金額を小さく見積もることになります。

神田 翔平
「モデル夫婦世帯で月23万7279円」という数字を見て、うちもそれくらいだろうと考えてしまう方がいらっしゃいます。ここは注意したいところで、モデル世帯は平均額ではなく、一定の前提を置いて計算された基準値です。実額は加入履歴で一人ひとり違います。目標額を決める場面では、この数字を借りてくるのではなく、ねんきん定期便やねんきんネットでご自身の見込み額を出すところから始めていただくほうが、あとの計算がぶれません。

2. 【厚生年金】60歳から90歳以上まで、1歳刻みの平均月額で土台の高さを知る

ここからは、いま年金を受け取っている世代が実際にいくら受け取っているのかを、年齢ごとに追っていきます。使うのは、厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータです。

先に厚生年金(国民年金部分を含む)から見ていきます。自分の見込み額と並べたときに、どのあたりに位置するのかを測る物差しとして使ってみてください。

2.1 【60歳代】厚生年金の平均月額と、63歳・64歳だけ低く出る理由

60歳代の厚生年金の平均月額1/10

60歳代の厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:9万9664円
  • 61歳:10万4455円
  • 62歳:10万9323円
  • 63歳:6万8758円
  • 64歳:8万3901円
  • 65歳:14万9862円
  • 66歳:15万2378円
  • 67歳:15万2356円
  • 68歳:15万2709円
  • 69歳:15万1284円

※65歳未満の厚生年金受給者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している方も含む。

63歳・64歳がへこんで見えますが、これは年金額が減ったのではなく、母数に入っている人の顔ぶれが違うためです。65歳を境に金額が一段上がり、そこから69歳までは15万円前後で揃っています。

2.2 【70歳代】厚生年金の平均月額は15万円前後で落ち着く

70歳代の厚生年金の平均月額2/10

70歳代の厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:15万455円
  • 71歳:14万8371円
  • 72歳:14万6858円
  • 73歳:14万5583円
  • 74歳:14万7774円
  • 75歳:15万1410円
  • 76歳:15万1241円
  • 77歳:15万962円
  • 78歳:15万862円
  • 79歳:15万3115円

70歳代は14万円台後半から15万円台前半に収まっており、年齢による上下はわずかです。老後の期間を通じて、この水準の土台が続くと見込んで計算することになります。

2.3 【80歳代】厚生年金の平均月額は年齢が上がるほどわずかに高い

80歳代の厚生年金の平均月額3/10

80歳代の厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:15万3729円
  • 81歳:15万5460円
  • 82歳:15万7744円
  • 83歳:15万9994円
  • 84歳:16万2555円
  • 85歳:16万3947円
  • 86歳:16万5577円
  • 87歳:16万5557円
  • 88歳:16万6200円
  • 89歳:16万6767円

80歳代は年齢が上がるにつれて金額もじわりと上がり、89歳では16万円台後半に届いています。これは高齢になるほど年金が増える仕組みがあるという話ではなく、それぞれの世代が現役だった時期の賃金水準や加入状況の違いが表れたものと考えられます。

2.4 【90歳以上】厚生年金の平均月額

90歳代の厚生年金の平均月額4/10

90歳代の厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:16万4027円

受給が始まる標準的な年齢は65歳です。65歳以降のどの年齢を切り取っても、厚生年金の平均月額は14万円台から16万円台の幅に収まっていました。目標額を試算するときの土台としては、この帯を頭に置いておくと見当がつけやすくなります。

神田 翔平
一覧表を見るときに1つだけ気をつけたいのは、平均値は母数の顔ぶれで動くということです。63歳・64歳が低く出ているのが、まさにその例にあたります。ですので、この表から自分の額を推測するのではなく、自分の額を先に確認してから表と見比べる、という向きで使っていただくのがおすすめです。相談の場でも、ねんきん定期便を持ってきていただいたケースのほうが、目標額の話が一度で片づくことが多いです。

3. 【国民年金】60歳から90歳以上まで、ほぼ横一線になる平均月額

次は国民年金(老齢基礎年金)です。厚生年金とは金額の動き方がまったく違うので、そこに注目しながら見てみてください。

3.1 【60歳代】国民年金の平均月額と、65歳で段差ができる事情

60歳代の国民年金の平均月額5/10

60歳代の国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:4万5186円
  • 61歳:4万6371円
  • 62歳:4万7784円
  • 63歳:4万7258円
  • 64歳:4万7896円
  • 65歳:6万1240円
  • 66歳:6万1369円
  • 67歳:6万1345円
  • 68歳:6万1293円
  • 69歳:6万978円

※65歳未満の国民年金(老齢基礎年金)受給者は繰上げ受給を選択した方。

65歳より前の金額が4万円台にとどまっているのは、繰上げ受給を選んだ方だけが集計されているためです。65歳で6万円台に切り替わり、そこから先はほとんど動きません。

3.2 【70歳代】国民年金の平均月額はゆるやかに下がる

70歳代の国民年金の平均月額6/10

70歳代の国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:6万1011円
  • 71歳:6万770円
  • 72歳:6万234円
  • 73歳:6万32円
  • 74歳:5万9813円
  • 75歳:5万9659円
  • 76歳:5万9555円
  • 77歳:5万9349円
  • 78歳:5万9124円
  • 79歳:5万8676円

70歳から79歳にかけて、金額は6万円台から5万円台へとゆるやかに下がっていきます。ただし10年かけての差は2000円台で、厚生年金に比べれば動きは小さいものです。

3.3 【80歳代】国民年金の平均月額も5万円台で推移する

80歳代の国民年金の平均月額7/10

80歳代の国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:5万8623円
  • 81歳:5万8269円
  • 82歳:5万8003円
  • 83歳:5万7857円
  • 84歳:5万9675円
  • 85歳:5万9425円
  • 86歳:5万9228円
  • 87歳:5万9204円
  • 88歳:5万8756円
  • 89歳:5万8572円

80歳代も5万7000円台から5万9000円台の狭い範囲に収まっています。年齢による違いはほぼ見当たりません。

3.4 【90歳以上】国民年金の平均月額

90歳代の国民年金の平均月額8/10

90歳代の国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:5万5633円

65歳以降の国民年金の平均月額は、どの年齢でも5万円台から6万円台に収まっていました。厚生年金のような広がりがないぶん、土台の高さは読みやすいといえます。

神田 翔平
国民年金の一覧がほぼ横一線になるのは、加入期間の上限が40年と決まっているためです。上限まで納めた方はそこから増えません。目標額の話に引きつけると、国民年金が中心の方は「土台の高さがおおよそ決まっている」という前提で組み立てられる、ということでもあります。読みやすい反面、公的年金の側で増やせる余地は限られますので、上乗せの制度を早めに棚卸ししておくと、あとから取れる手が広がります。どれが向いているかは働き方や家族構成で変わりますので、まずはご自身が使えるものを並べるところからで十分です。

4. 男女別の平均と受給額分布から見える、目標額が人それぞれ違う理由

年齢別の一覧に続いて、60歳から90歳以上までの受給権者全体をひとまとめにした平均額と、受け取っている金額ごとの人数分布も見ておきます。目標額が人によって違う理由は、この分布に表れています。

4.1 「厚生年金」男女別の平均月額と、10万円台から20万円台まで広がる受給層

厚生年金の平均額(全年齢)9/10

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:15万289円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円

※上記の金額には、国民年金(老齢基礎年金)の部分が含まれます。

厚生年金の受給額分布(1万円刻み)

  • ~1万円:4万3399人
  • 1万円以上~2万円未満:1万4137人
  • 2万円以上~3万円未満:3万5397人
  • 3万円以上~4万円未満:6万8210人
  • 4万円以上~5万円未満:7万6692人
  • 5万円以上~6万円未満:10万8447人
  • 6万円以上~7万円未満:31万5106人
  • 7万円以上~8万円未満:57万8950人
  • 8万円以上~9万円未満:80万2179人
  • 9万円以上~10万円未満:101万1457人
  • 10万円以上~11万円未満:111万2828人
  • 11万円以上~12万円未満:107万1485人
  • 12万円以上~13万円未満:97万9155人
  • 13万円以上~14万円未満:92万3506人
  • 14万円以上~15万円未満:92万9264人
  • 15万円以上~16万円未満:96万5035人
  • 16万円以上~17万円未満:100万1322人
  • 17万円以上~18万円未満:103万1951人
  • 18万円以上~19万円未満:102万6888人
  • 19万円以上~20万円未満:96万2615人
  • 20万円以上~21万円未満:85万3591人
  • 21万円以上~22万円未満:70万4633人
  • 22万円以上~23万円未満:52万3958人
  • 23万円以上~24万円未満:35万4人
  • 24万円以上~25万円未満:23万211人
  • 25万円以上~26万円未満:15万796人
  • 26万円以上~27万円未満:9万4667人
  • 27万円以上~28万円未満:5万5083人
  • 28万円以上~29万円未満:3万289人
  • 29万円以上~30万円未満:1万5158人
  • 30万円以上~:1万9283人

全体の平均は15万289円でした。男性16万9967円に対して女性11万1413円と、5万8554円の差がついています。分布のほうを見ると、9万円台から19万円台までのどの区分にも92万人以上が入っており、特定の金額に山があるというより、広い帯にわたって人が散らばっている形です。

4.2 「国民年金」男女別の平均月額と、6万円台に集中する受給層

国民年金の平均額(全年齢)10/10

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円

国民年金の受給額分布(1万円刻み)

  • 1万円未満:5万1828人
  • 1万円以上~2万円未満:21万3583人
  • 2万円以上~3万円未満:68万4559人
  • 3万円以上~4万円未満:206万1539人
  • 4万円以上~5万円未満:388万83人
  • 5万円以上~6万円未満:641万228人
  • 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
  • 7万円以上~:299万7738人

国民年金は全体で5万円台、男女差も4013円にとどまります。分布はさらに極端で、「6万円以上~7万円未満」だけで1700万人を超え、満額に近いところへ人が集中している形です。

厚生年金は広く散らばり、国民年金は一点に集まる。この形の違いが、目標額の決め方にそのまま効いてきます。厚生年金が中心の方は「自分がどの帯にいるか」を確かめないと差額が読めません。国民年金が中心の方は土台が読みやすいぶん、差額をどう埋めるかに早く進めます。

神田 翔平
平均と分布は、セットで見ていただきたいところです。平均だけだと「自分は少ないほうだ」と感じやすいのですが、分布を見れば、どの層に人が集まっているかがわかります。目標額のご相談でも、この2つを並べてお見せすると「思っていたより極端な位置ではなかった」と受け止め方が変わる方が多いです。目標額は他人と競うための数字ではなく、ご自身の生活費との差を埋めるための数字ですので、まずは落ち着いて自分の位置を確かめるところからで大丈夫です。

差額を埋める手段として積立を選ぶ場合、預金で持つ場合との違いについてはこちらの記事でくわしく解説しています。あわせてご参考ください。
【月3万円×20年】預金と新NISAの資産差はいくら?「利回り5%の積立投資 VS 金利0.3%の銀行預金」シミュレーションで徹底比較

5. 【独自試算】目標額1000万円は毎月いくらの積立になるかを逆算する

ここからは、目標額を先に置いて、そこから毎月の積立額を逆算する試算をしてみます。前提を置いた目安の計算であり、将来の結果を約束するものではありません。

前提は次のとおりです。

  • 積立期間:20年(240カ月)
  • 想定利回り:年3%(税金・手数料は考慮しない)
  • 毎月末に一定額を積み立て、途中で引き出さない
  • 月あたりの利回りは、年利を12で割るのではなく、1に年利を足した数の12分の1乗から1を引いて求める

この前提で目標額を1000万円に置くと、毎月の積立額は約3万600円という結果になりました。20年間に積み立てる元本は約734万円で、差額の約266万円が運用によって増えた分にあたります。

次に、目標額を700万円に下げてみます。同じ前提での毎月の積立額は約2万1400円となり、1000万円のときとの差は月あたり約9200円でした。目標額を300万円動かすと、毎月の負担は9000円台変わる計算です。目標額の設定が、日々の家計にどれくらい効いてくるかがわかります。

では、その目標額をどう置くか。手がかりになるのが、ここまで見てきた平均年金月額です。厚生年金(国民年金部分を含む)の全体平均は15万289円、国民年金の全体平均は5万9310円で、その差は月9万979円あります。同じ生活費を想定していても、公的年金という土台の高さが違えば、埋めるべき差額も、そこから逆算される目標額も変わってきます。目標額に「みんなの正解」が無いのは、このためです。

なお、ここで置いた想定利回りは計算のための仮の数字にすぎません。実際の運用では価格が上下し、元本割れが起こることもあります。利回りが想定を下回れば必要な積立額は増えますし、上回れば減ります。目標額は一度決めたら動かさないものではなく、前提が変われば見直すものだと考えておくと、数字に振り回されにくくなります。

※この試算は上記の前提を置いた概算です。税金・手数料・物価の変動は考慮していません。将来の運用成果を示すものではなく、実際に必要な金額は生活費や家族構成、受け取る年金額によって一人ひとり異なります。

神田 翔平

公的年金は、生涯にわたって受け取れる終身の給付で、物価や賃金の動きを踏まえて毎年度見直される仕組みを持っています。この性質は預貯金や運用資産にはないもので、老後の家計では土台にあたる部分といえます。

目標額を考える順序としては、まずこの土台の大きさを自分の数字で把握し、そのうえで生活費との差を見る、という並びが自然です。確認したい観点はいくつかあります。ねんきん定期便やねんきんネットで見込み額を確かめること、額面ではなく社会保険料や税金が引かれたあとの手取りで考えること、単身か世帯かで合計額が変わること、そして受給開始の時期を繰上げ・繰下げで選ぶ余地があることです。

差額の埋め方にも複数の道があります。就労を続ける、支出を見直す、資産形成で補うといった選択肢が並び、どれが向いているかは住まいや家族構成、健康の状態によって変わりますので、一つに絞る必要はありません。なお、税制や年金制度の取り扱いは改正されることがあります。実際に手続きを進める段階では、最新の内容を所管の窓口や専門家にご確認ください。