5. 【老齢年金生活者支援給付金】保険料26年(312月)分の受取額は月3653円

老齢年金生活者支援給付金の額は、480月を納め切ったときの給付基準額が上限です。納付済期間がそれより短ければ、足りない分だけまっすぐ目減りしていきます。

ここで取り上げるのは、納付済期間が312月、年数にして26年間のケースです。

5.1 納付312月の月額は3653円、年額は4万3836円

保険料を26年(312月)納めた場合の年金生活者支援給付金5/5

保険料を26年納めた場合の年金生活者支援給付金の月額と年額

出所:日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」を参考にLIMO編集部作成

  • 保険料納付済期間:312月(26年)
  • 月額:3653円
  • 年額:4万3836円
  • 満額(480月)の月5620円との差:月1967円
  • 20年間受け取った場合の累計:87万6720円

※計算式は5620円×納付済月数÷480で、円未満は四捨五入しました。免除を受けた期間については別枠で加算されるため、この金額には含まれていません。このケースでは5620円×312÷480=3653円という計算になります。

312月を納めた方の受取額は月3653円で、基準額との差は月1967円です。20年間受け取り続けた場合の累計は87万6720円になります。

納付312月に対応する老齢基礎年金はおよそ55万742円です。所得基準80万9000円に収まる水準のため、給付金の対象になる可能性は高いといえます。

5.2 324月に伸ばすと月3794円。1年分で141円の差

納付済期間を12月増やすと、給付金は月141円増えて3794円になります。年額では4万5528円、20年間の累計では91万560円です。

312月から324月へ積み増す方法としては、60歳以降に国民年金へ任意加入する、保険料の免除や納付猶予を受けた期間を追納するといった選択肢があります。任意加入は60歳から65歳までの間に使えます(受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで)。追納できるのは承認された月の前10年以内の免除・猶予期間で、未納だった月については納付期限から2年以内が期限です。

追加で納める12月分の保険料はおよそ21万円。一方で給付金が増えるのは年1692円ですから、この上積みだけを頼りに払った分を取り戻すとなると時間はかかります。ただ、老齢基礎年金も年2万1182円ほど上乗せされるため、二つの増額を合算すればおよそ10年で元が取れる水準になります。

満額までは残り168月分です。加入記録はねんきんネットで随時確認できます。未納の月が残っていれば、まだ手を打てる余地があるということです。

6. 年金生活者支援給付金は老齢だけ計算で決まる。基準額は月5620円

年金生活者支援給付金は老齢・障害・遺族の3種類で、判定に使う条件がそれぞれ違います。老齢は65歳以上・世帯全員の市町村民税非課税・前年の年金収入等80万9000円以下の3点、障害と遺族は前年の所得479万4000円以下です。

2026年度の金額は老齢の基準額が5620円、障害が1級7025円・2級5620円、遺族が5620円です。前年度から+3.2%の増額改定となり、6月に支給される4月分の給付金から増額率が適用されます。

障害と遺族は要件を満たせばこの額が支給されますが、老齢だけは基準額をもとに保険料納付済期間や免除期間を反映して計算されます。通知書の金額が基準額と違っていても計算どおりのことが多いので、疑問が残るときは年金事務所へ問い合わせてみてください。

参考資料

安達 さやか