4. 【年金生活者支援給付金】障害等級1級を10年受け取ると総額84万3000円
障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取っている人も、年金生活者支援給付金の対象になります。しかも老齢と違い、金額が保険料の納付月数に左右されません。
ここでは障害等級1級を10年間受け取るケースで、累計額を計算してみましょう。
4.1 【試算】障害等級1級を10年受け取った場合の累計
- 給付の種類:障害等級1級
- 月額:7025円
- 年額:8万4300円
- 受給期間:10年
- 累計:84万3000円
障害等級1級の給付金は月7025円です。1カ月では数千円という金額ですが、10年間受け取り続けると累計は84万3000円まで積み上がります。
※令和8年度の水準で計算しています。障害の給付金は保険料の納付月数では変わらず、障害等級1級は月7025円、2級は月5620円の定額です。
4.2 【10年で比べると】障害等級1級は老齢の給付基準額を16万8600円上回る
障害等級1級の月額7025円は、老齢年金生活者支援給付金の給付基準額5620円を月1405円上回ります。10年間積み上げると、その差は16万8600円です。障害等級1級は2級の1.25倍に設定されているため、老齢の基準額より高い水準になります。
老齢の給付金が納付月数によって増減するのに対し、障害等級1級は定額です。保険料の納付状況が金額に影響しないので、10年先までの見通しを84万3000円とはっきり立てられます。
前述のとおり、障害の給付金には世帯全員が非課税であるという要件がありません。判定されるのは本人の前年所得だけです。要件を満たしているかどうかは年金事務所で確かめてみてください。障害等級1級で10年なら、84万3000円という規模になります。
5. 年金生活者支援給付金は3種類で要件も金額も違う
年金生活者支援給付金には老齢・障害・遺族の3種類があり、支給要件はそれぞれ別に定められています。老齢だけが世帯全員の非課税を条件にしており、障害と遺族は本人の前年所得だけで判定されます。
2026年度の給付基準額は前年度から3.2%引き上げられ、月5620円になりました。障害等級1級だけは月7025円という水準です。
対象と判断されると請求書が届き、必要事項を記入して返送すれば手続きは終わります。書類が届かない場合や自分が要件に当てはまるか迷う場合は、年金事務所に確認してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度 特設サイト」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
- 日本年金機構「65歳の誕生日を迎える方で、老齢基礎年金を新規に請求する方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内リーフレット」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
中本 智恵
