5. 【年金生活者支援給付金】障害等級1級を5年受け取ると総額42万1500円
年金生活者支援給付金は老齢年金の受給者だけのものではありません。障害基礎年金には障害年金生活者支援給付金が、遺族基礎年金には遺族年金生活者支援給付金が用意されています。
この2つは、保険料の納付月数に関係なく定額で支給される点が老齢とは異なります。ここでは障害等級1級を5年間受け取るケースを試算してみましょう。
5.1 【試算】障害等級1級を5年受け取った場合の累計
- 給付の種類:障害等級1級
- 月額:7025円
- 年額:8万4300円
- 受給期間:5年
- 累計:42万1500円
障害等級1級の給付金は月7025円です。1カ月あたりで見ると数千円ですが、5年間受け取り続けると累計は42万1500円に届きます。
※金額は令和8年度のものです。障害の給付金は障害等級で額が決まり、1級は給付基準額5620円の125%にあたる月7025円、2級は月5620円です。
老齢の給付金が納付月数によって増減するのに対し、障害等級1級は月7025円の定額です。保険料の納付状況にかかわらず同じ額になるため、5年先までの見通しを42万1500円とはっきり立てられます。
5.2 【5年で比べると】障害等級1級は老齢の給付基準額を8万4300円上回る
障害年金生活者支援給付金は、障害基礎年金を受給していることが前提になります。障害等級が変わると給付金の額も変わるため、等級の改定があったときは金額を確認しておきたいところです。
障害等級1級の月額7025円は、老齢年金生活者支援給付金の給付基準額5620円を月1405円上回ります。5年間積み上げると、その差は8万4300円です。障害等級1級は2級の1.25倍に設定されているため、老齢の基準額より高くなります。
所得については、前年所得479万4000円以下という要件があります。扶養親族がいれば上限は引き上げられるので、自分の場合の基準額を確かめてみてください。
なお、老齢と違って障害の給付金には、世帯全員が市町村民税非課税であるという要件がありません。判定されるのは本人の前年所得だけです。障害等級1級で5年なら、42万1500円という規模になります。
6. 年金生活者支援給付金は9月に届く請求書から始まる
年金生活者支援給付金は、老齢・障害・遺族の3種類が用意された制度です。2026年度は前年度から3.2%の増額改定となり、給付基準額は月5620円になりました。
ただし、対象になっても自動で上乗せされるわけではありません。これから65歳を迎える人には年金請求書と一緒に、すでに受給中の人には9月以降に緑色の封筒で請求書が届きます。
手続きを終えれば、要件を満たしている限り2年目以降は自動で継続します。まずは支給要件に当てはまるかどうかを、年金事務所や日本年金機構のホームページで確認してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「65歳の誕生日を迎える方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
- 日本年金機構「Q.「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」
中本 智恵
