4. 国民年金保険料、40年間のうち10年間だけ納付・30年間は全額免除だった人の給付額はいくら?

老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安4/6

老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」をもとにLIMO編集部作成

老齢年金生活者支援給付金は、次の2つの合計額で計算されます。

  • 保険料納付済期間に基づく額=5,620円×保険料納付済期間÷480月
  • 保険料免除期間に基づく額=11,768円(※昭和31年4月2日以後生まれの方。全額免除・4分の3免除・半額免除期間が対象)×保険料免除期間÷480月

ここで、国民年金に40年間(480月)加入し、そのうち10年間(120月)が保険料納付済み、残り30年間(360月)が全額免除だった方のケースを実際に計算してみましょう。

老齢年金生活者支援給付金(納付済10年・全額免除30年のケース)計算フロー5/6

老齢年金生活者支援給付金(納付済10年・全額免除30年のケース)計算フロー

LIMO編集部作成

  • 納付済期間分:5620円×120月÷480月=1405円
  • 免除期間分:1万1768円×360月÷480月=8826円
  • 合計:1405円+8826円=1万231円(月額)

一方、同じ40年間をすべて保険料納付済みで過ごした方の場合、給付額は5620円×480月÷480月=5620円にとどまります。

つまり、免除期間の割合が大きい方のほうが、全額を納付した方よりも年金生活者支援給付金の額が多くなるのです。

これは、免除期間に適用される基準額(1万1768円)が、納付済期間に適用される基準額(5620円)よりも高く設定されているために起こります。

ただし、これはあくまで支援給付金だけの話です。

老齢基礎年金そのものの額は、免除期間があると満額納付の場合よりも少なくなります。

給付金と年金本体をあわせたトータルの受給額で比較することが大切です。

和田 直子
免除期間が長いほど給付金が増えるという結果は、意外に感じるかもしれません。ただ、これは支援給付金だけを見た場合の話です。老齢基礎年金そのものの額は、免除期間が長いほど満額納付の場合より少なくなります。給付金と年金本体、両方を合わせた金額で老後の生活を考えるようにしてください。

5. 給付金を受け取るための申請手続き

老齢年金生活者支援給付金の支給対象と判定された方には、日本年金機構から自動的に請求書が届きます。

基本的には、必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了です。

ただし、年金の受給状況によって届く書類の形式やタイミングが異なります。ご自身がどのパターンに当たるか、下の図で確認してみてください。

年金生活者支援給付金の請求書、届き方は3パターン6/6

年金生活者支援給付金の請求書、届き方は3パターン

出所:日本年金機構の各案内ページをもとにLIMO編集部作成

要件を満たさなくなった場合は「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、支給が停止されます。

なお、2025年1月以降に65歳になり請求書(はがき型)を受け取った方は、郵送のほか電子申請での提出も可能です。

6. まとめ

年金生活者支援給付金は、年金収入が一定基準に満たない方の生活を支える制度です。

老齢年金生活者支援給付金は、保険料納付済期間と免除期間の組み合わせで給付額が決まり、免除期間の割合が大きいほうが給付額が多くなるケースもあります。

ただし、給付金だけで生活のゆとりが生まれるわけではなく、老齢基礎年金本体を含めたトータルの受給額で老後の生活を考える必要があります。

まずはご自身が対象になるかどうかを確認し、給付金の有無にかかわらず、早いうちから資産形成にも取り組んでおきたいところです。

和田 直子
ご自身の保険料納付済期間や免除期間は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。年金生活者支援給付金は、請求書が届いても記入・返送を忘れてしまうと受け取れません。届いたらできるだけ早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。

参考資料

和田 直子