2. 昔の通帳を見つけたら確認したい4つのこと

ここでは、昔の通帳を見つけたら確認したい4つのポイントを見ていきましょう。

2.1 通帳の名義人は誰か

まずは、本人名義なのか、存命の家族名義なのか、すでに亡くなった親や祖父母の名義なのかを確認しましょう。

名義人が亡くなっている場合は、通常の払い戻しではなく相続手続きが必要です。

2.2 金融機関名・支店名・口座番号

金融機関の合併や支店の統廃合によって、現在の名称が変わっている可能性があります。

通帳に書かれた金融機関名や支店名、口座番号を控えて問い合わせましょう。

2.3 最後の取引日や満期日

次に、通帳の最終記帳日を確認しましょう。

ただし、通帳への記帳以外にも、預金の種類や金融機関によって「取引」と扱われるものが異なる場合があるため、通帳だけで休眠預金かどうかを断定せず、金融機関に確認するのが得策です。

2.4 郵便貯金の場合は預入時期と商品名

郵便局の古い通帳や証書を見つけた場合は、預入時期と商品名を確認しましょう。

2007年9月30日以前に預け入れた定額郵便貯金や定期郵便貯金、積立郵便貯金などは、一般的な休眠預金とは異なり、旧郵便貯金法が適用されています。

満期後20年が経過すると催告書が送られ、その後2か月を経過しても払い戻しの請求などがない場合は、権利が消滅する可能性があります。

一方、権利が消滅していない通常郵便貯金などは、ゆうちょ銀行へ引き継がれているため、古い郵便貯金は「いつでも払い戻せる」と判断せず、早めにゆうちょ銀行や郵便局の貯金窓口へ相談しましょう。

中本 智恵
4つの中でとくに注意していただきたいのが、古い郵便貯金です。銀行の預金とは適用される法律が異なり、権利が消滅してしまうケースがあるため、見つけた時点で早めに窓口へ相談されることをおすすめします。

3. 休眠預金を払い戻してもらう手順

休眠預金の払い戻しを受けるには、まず通帳に記載されている金融機関へ連絡しましょう。

必要書類や手続きができる店舗は金融機関によって異なるため、窓口へ行く前に確認しておくとスムーズです。

一般的には、預金通帳や預金証書、キャッシュカード、届出印、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意します。

長期間取引のない預金は、ATMでは引き出せず、窓口での確認が必要になることがあります。

また、口座の状態によっては通常より手続きに時間がかかる場合もあります。

払い戻し方法や、口座を引き続き利用できるかどうかも金融機関によって異なるため、現金での受け取りや別口座への振り込み、口座の解約など、具体的な取り扱いは事前に確認しておきましょう。

3.1 通帳やキャッシュカードがなくても手続きできる?

結論、通帳やキャッシュカードを紛失している場合でも、本人確認書類などによって名義人本人であることを確認できれば、払い戻しを受けられる可能性があります。

必要書類は金融機関によって異なるため、事前確認が必要です。

住所変更や結婚などで、現在の氏名・住所と金融機関への届出内容が異なる場合もあります。

旧住所や旧姓とのつながりを確認できる書類が必要になる可能性があるため、事情を伝えて必要書類を確認しましょう。

3.2 通帳の名義人が亡くなっている場合はどうする?

預金の名義人が亡くなっている場合でも、金融機関所定の相続手続きを行えば、相続人が休眠預金を引き出せます。

相続関係や遺産分割の状況によって必要書類が変わるため、まず金融機関に名義人が亡くなっていることを伝えましょう。

相続手続きに必要な戸籍関係書類や相続人の同意書などは、相続の状況や金融機関によって異なります。

通帳だけを持って窓口へ行くのではなく、事前に金融機関へ確認しましょう。

名義人が亡くなったあとの口座凍結や、家族が直面する手続きの注意点については、こちらの記事でもくわしく解説しています。あわせてご参考ください。
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中本 智恵

銀行の窓口で相続手続きを担当していた頃、ご遺族が古い通帳を持って来店されることが何度もありました。名義人が亡くなっている場合は、通常の払い戻しではなく相続手続きになるため、戸籍関係の書類をそろえていただく必要があり、どうしても時間がかかります。

また、長期間動きのない口座は、窓口での確認に時間を要することもありました。「今日すぐに引き出せる」とは限らないため、時間に余裕のある日にお越しいただくのが安心です。

残高がわずかだと思って処分してしまうと、確認する手がかりそのものが失われてしまいます。古い通帳や証書が出てきたら、まずは捨てずに、金融機関へ問い合わせてみてください。

4. 古い通帳を見つけたら、処分する前に金融機関へ確認を

本記事では、休眠預金の仕組みや払い戻し方法、通帳やキャッシュカードがない場合、名義人が亡くなっている場合の対応について解説しました。

10年以上使っていない預貯金が休眠預金になっていても、原則として払い戻しを受ける権利は残っており、請求期限もありません。

通帳やキャッシュカードを紛失していても手続きできる可能性があり、名義人が亡くなっている場合は相続人が払い戻しを請求できます。

実家で古い通帳や証書を見つけたら、残高がないと決めつけて捨てず、金融機関名、名義人、最終取引日、預金の種類を確認したうえで、取引していた金融機関へ問い合わせましょう。

参考資料

中本 智恵