3. 統計データで見る、現在の高齢者における年金支給額のリアルな分布
前の章のシミュレーションで、「年収400万円・勤続40年」のケースでは月々約14万4000円の年金が受け取れる目安がわかりました。
では、現在、実際に厚生年金と国民年金を受け取っている高齢者の支給額はどのくらいの水準なのでしょうか。
厚生労働省年金局が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータから、実際の受給者層の分布(額面)を見てみましょう。
- 月額10万円未満の受給者:19.0%
- 月額10万円以上の受給者:81.0%
- 月額15万円以上の受給者:49.8%
- 月額20万円以上の受給者:18.8%
- 月額20万円未満の受給者:81.2%
- 月額30万円を超える受給者:0.12%
基礎年金と厚生年金を両方受給している人のうち、月額15万円以上に達する割合は全体の約半数(49.8%)を占めています。
今回試算した「平均年収400万円・勤続40年」のケース(月額約14万4000円)を下回る、月額14万円未満の受給者の割合は全体の約44.4%です。
ただし、これらの金額は所得税などが天引きされる前の「額面」です。そのため、実際の生活を考えるうえでは「手取り額」を把握することが不可欠です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/一種外務員資格(証券外務員一種)/元証券会社社員
1985年生まれ。福岡県出身。筑紫女学園短期大学英文科(現・筑紫女学園大学)を卒業後、2005年に日興コーディアル証券株式会社(現・SMBC日興証券株式会社)に入社。一種外務員資格(証券外務員一種)保有。ファイナンシャルアドバイザーとして、主に富裕層の個人顧客や法人に向けて、株式や債券、投資信託、保険商品などライフプランに寄り添った資産運用を提案する業務に従事。
現在は、株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」では、人事院、内閣府(金融庁、消費者庁、こども家庭庁)、デジタル庁、総務省、法務省、財務省(国税庁)、文部科学省、厚生労働省、農林水産省(林野庁)、経済産業省(中小企業庁)、国土交通省、環境省といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。(2026年7月11日更新)