3. 統計データで見る、現在の高齢者における年金支給額のリアルな分布

前の章のシミュレーションで、「年収400万円・勤続40年」のケースでは月々約14万4000円の年金が受け取れる目安がわかりました。

では、現在、実際に厚生年金と国民年金を受け取っている高齢者の支給額はどのくらいの水準なのでしょうか。

厚生労働省年金局が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータから、実際の受給者層の分布(額面)を見てみましょう。

国民年金を含む厚生年金の受給者数4/5

国民年金を含む厚生年金の受給者数

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 月額10万円未満の受給者:19.0%
  • 月額10万円以上の受給者:81.0%
  • 月額15万円以上の受給者:49.8%
  • 月額20万円以上の受給者:18.8%
  • 月額20万円未満の受給者:81.2%
  • 月額30万円を超える受給者:0.12%

基礎年金と厚生年金を両方受給している人のうち、月額15万円以上に達する割合は全体の約半数(49.8%)を占めています。

今回試算した「平均年収400万円・勤続40年」のケース(月額約14万4000円)を下回る、月額14万円未満の受給者の割合は全体の約44.4%です。

ただし、これらの金額は所得税などが天引きされる前の「額面」です。そのため、実際の生活を考えるうえでは「手取り額」を把握することが不可欠です。