5. 年金額は「制度・働き方・手取り」をセットで捉える

本記事では、公的年金の基本的な「2階建て構造」を整理した上で、「平均年収400万円・勤続38年」という具体的な勤務履歴をモデルに、老後収入の試算を行いました。

一方で、現在の社会保障統計における受給分布を確認すると、月額15万円以上の年金を受け取っている層全体のおおよそ半数を占めている半面、月額13万円に届かない受給層も一定割合で存在しており、現役時代の選択や加入履歴によって受給水準には明確な個人差が生じています。

さらに、上述の通り公的年金は額面通りに支給されるものではありません。税金や各種社会保険料の天引きによって、実際に口座へ入金される金額は額面より10%〜15%ほど少なくなるという現実を、必ず計算に入れる必要があります。

老後の資金計画を盤石なものにするためには、単に表面的な平均額面を追うのではなく、「年金制度の算定ルール」「自身のこれまでの働き方」、そして「天引き後の正確な手取り額」の3点をセットで把握することが重要です。

参考資料

齊藤 慧