4. データで見る高齢者の生活実態:半数以上が「生活が苦しい」と回答

額面と手取りの差は、生活実感にも直結します。

高齢者世帯の半数以上が「生活が苦しい」と感じているというデータもあります(厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」)。

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

年金額そのものは制度の改定で見直されるものの、税金・保険料の天引きを含めた「手取り」の感覚は、数字以上に重く受け止められているということでしょう。

5. 額面・手取り・「天引きの対象かどうか」までセットで確認を

年金からの特別徴収は、年齢・年金額・受けている年金の種類によって対象者が決まる、という仕組みでした。

2026年度の夫婦の標準的な年金額「23万7279円」を出発点に、税金や保険料が引かれた後の「手取り」を意識しておくことは、老後の家計を組み立てるうえで欠かせない視点です。

ご自身が対象になるかどうかは、まずお住まいの市区町村から届く納税通知書や、日本年金機構から送られてくる「公的年金等の源泉徴収票」を確認してみてください。

「自分は対象外で自分で納める必要があるのか」「自動で引かれているならその金額はいくらか」を整理しておくことで、家計の見通しはずいぶんクリアになるはずです。

参考資料

太田 彩子