かわいいペットには、ごはん以外にもあげたくなるものがありますよね。そう、「おやつ」です。
犬や猫には、1か月でどのくらいの「おやつ代」をかけているのでしょうか。一般社団法人ペットフード協会の調査から、実際の金額を確認していきます。あわせて、意外と知られていないペットフードの正しい保存方法についても紹介します。
1. この記事の3つのポイント
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①猫のおやつ代は月平均1957円、犬は1972円でトータルではほぼ同額 -
②多頭飼育の場合は猫2447円、犬2761円に上がるが、単純な2倍にはならない -
③ウェットフードは開封後約1日が使用期限の目安
2. 猫のおやつ代は月平均1957円
一般社団法人ペットフード協会はペット関連企業のマーケティング施策や商品開発を後押ししたり、ペットの飼育率向上を図るため、全国犬猫飼育実態調査を行いました。
「令和7年 全国犬猫飼育実態調査」の結果から、犬および猫に関する1か月のおやつ支出総額を見ていきましょう。
2.1 【1か月間の市販の猫おやつ用キャットフード支出額】
支出総額
- 平均支出金額:1957円
- 中央値:1000円
猫1頭飼育者の場合
- 平均支出金額:1645円
- 中央値:1000円
猫複数頭飼育者の場合
- 平均支出金額:2447円
- 中央値:1500円
平均1957円に対して中央値は1000円。この差が示しているのは、少数の飼い主が高額なおやつを購入し、平均を引き上げているということです。多くの人は月1000円程度で収めていることになります。
3. 犬のおやつ代は月平均1972円
続いて犬を見ていきましょう。
3.1 【1か月間の市販の犬おやつ用ドッグフード支出額】
支出総額
- 平均支出金額:1972円
- 中央値:1000円
犬1頭飼育者の場合
- 平均支出金額:1810円
- 中央値:1000円
犬複数頭飼育者の場合
- 平均支出金額:2761円
- 中央値:2000円
犬と猫の1か月のおやつ代は、トータルで見ると全くと言ってよいほど差がないことがわかります。猫1957円、犬1972円で、その差はわずか15円です。
ただし、内訳を見ると違いがあります。1頭飼育では猫1645円、犬1810円で犬のほうが165円高く、複数頭飼育では猫2447円、犬2761円で犬のほうが314円高くなっています 。体格の差がフード量に影響していると考えられます。
年間にすると、おやつ代だけで約2万3500円〜2万3700円。1頭飼育でも約1万9700円から2万1700円程度です。
4. 多頭飼育でも「頭数分」にはならない
興味深いのは、複数頭飼育の金額です。
猫の場合、1頭飼育1645円に対して複数頭飼育は2447円。1.5倍程度の増加にとどまっています。犬も1810円から2761円で、同様に1.5倍です。
2頭になれば単純に2倍になるかと思いきや、そうはなっていません。まとめ買いによる単価の抑制、1頭あたりに与える量の調整、大袋の購入といった要因が働いていると考えられます。
なお、集計ベースは「【猫】猫飼育者で、ペットフード使用者。うち、猫飼育者は銘柄選定購入関与者。購入金額0円を除く。外猫(野良猫・地域猫給餌あり)除く。【犬】ペットフード使用かつ銘柄選定購入関与者。購入金額0円を除く」となっています。
「購入金額0円を除く」という条件があるため、おやつを与えていない飼い主はこの平均に含まれていないことには注意が必要です。
5. ペットフードの正しい保存方法を守りましょう
ペットのおやつは、飼い主にとっても与える楽しみがあります。しかし、その保存方法を誤ると、ペットの体調悪化につながりかねません。
環境省では「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」で、ペットフードの種類別に、その使用期限の目安を紹介しています。
【ドライフード(水分10%程度以下)、ソフトドライフード(水分10~30%程度)】
袋をしっかり閉じて、直射日光が当たらない、温度・湿度が低い場所で保存
使用期限の目安:開封後約1か月
【セミモイストフード(水分25~35%程度)】
袋をしっかり閉じて、冷蔵庫で保存
使用期限の目安:開封後2週間程度
【ウェットフード(水分75%程度)】
開封したらすぐに与える
使用期限の目安:開封後約1日
なお、ペットフードの水分量は、ペットフード安全法に基づき「成分」の欄に記載されています。購入時に確認しておくと、適切な保存方法が判断できます。
開封後1日で与え切らなければならないフードもあるなど、ペットフードの管理には、飼い主の慎重な姿勢が求められそうです。
5.1 「安いから大容量」が逆効果になることも
節約を意識して大袋を選ぶ人もいますが、保存期限の観点では注意が必要です。
ドライフードの使用期限の目安が開封後約1か月ということは、1か月で使い切れない量を買うと、後半は品質が落ちた状態で与えることになります。酸化が進んだフードは風味が落ち、栄養価も低下します。
単価だけで判断せず、1か月で消費できる量かどうかを基準に選ぶほうが、結果的に無駄が出ません。多頭飼育の場合は大袋が適していても、1頭飼育なら小分けパックのほうが適していることもあります。
おやつは正しく与えて、ペットとよりよい関係を築くためのきっかけにしてみてください。
6. 【監修者コメント】多頭飼育に効く"規模の経済" ― おやつ代は頭数倍にならない
6.1 犬猫のおやつ代は月約1970円でほぼ互角
私はアナリストとして企業のコスト構造を分解して見てきましたが、家計の費用にも同じ「構造の目」が使えます。ペットフード協会の令和7年(2025年)調査では、おやつ代の月平均は犬が1972円、猫が1957円とほぼ同額。年間にすると、およそ2万3500円ほどになります。
6.2 2頭でも「2倍」にはならない
ここで注目したいのは、多頭飼育の数字です。犬は1頭飼育だと月1810円のところ、複数頭では2761円。単純な2倍(3620円)ではなく、およそ1.5倍にとどまっています。猫も1645円から2447円へと、やはり約1.5倍です。これは、まとめ買いや分け合いによって1頭あたりのコストが下がる、いわば家庭内の「規模の経済」が働いているためと読めます。企業が生産や仕入れの規模でコストを下げるのと同じ構図が、ペットのおやつにも表れているわけです。
6.3 「1頭あたり」でコストを捉える
ですから、多頭飼育を考えるときは、総額だけでなく「1頭あたりいくらか」で見ておくと、負担の実感がつかみやすくなります。あわせて、環境省のガイドラインが示すとおり、おやつも開封後の保存期限(ドライフードで約1カ月など)を守れば、傷ませて捨てる無駄を減らせます。数字の構造を知っておくことが、じつはいちばん手堅い節約につながるのではないでしょうか。
泉田良輔(CMA)
7. まとめにかえて
今回は、ペットフード協会の調査と環境省のガイドラインから、おやつ代と保存方法を確認しました。
- 猫のおやつ代は月平均1957円、犬は1972円でほぼ同額
- 中央値はいずれも1000円で、平均は一部の高額購入者に引き上げられている可能性がある
- 多頭飼育では猫2447円、犬2761円に上がる
- ウェットフードは開封後約1日、ドライフードは約1か月が使用期限の目安
金額と品質管理、その両方に目を向けることが、ペットの健康を守ることにつながります。
参考資料
LIMOどうぶつ部