3. 逆に、年金から天引きされないのはどんな人?

ここまで対象者の要件を見てきましたが、読者がいちばん気になるのは「自分は対象になるのか、ならないのか」だと思います。

日本年金機構のFAQに明記されている範囲で、特別徴収の対象とならないケースを5つに分けて整理していきましょう。

3.1 ①年金の年額が「18万円」未満の方

共通要件として示されるのは、「年間の受給額が18万円以上」という水準です。

これを下回る方は特別徴収の対象とならず、市区町村から納付書が届いて自分で納める「普通徴収」(市区町村への納付書払い・口座振替など)になります。

3.2 ②年金を受ける権利に担保設定がされている方

年金機構FAQには「年金を受ける権利に担保設定されている場合は、特別徴収は行われません」と明記されています。

担保設定された年金からは保険料・税金が差し引かれない、というルールです。

3.3 ③受給しているのが「老齢厚生年金のみ」の方

年金機構FAQでは「老齢厚生年金は特別徴収の対象とはなりません」と記されています。

あわせて「老齢もしくは退職を事由とする年金とは、老齢基礎年金もしくは旧法制度による老齢年金・退職年金を指します」とされていることから、特別徴収のベースとなるのは老齢基礎年金等であり、老齢厚生年金単独のケースは住民税・森林環境税の年金天引き対象にはあたらない、という整理になります。

3.4 ④介護保険料が特別徴収されていない方(国保・後期高齢者医療への波及)

国民健康保険料・後期高齢者医療保険料の特別徴収は、介護保険料が同じ年金から特別徴収されていることが前提となります。

そのため、年金額が「18万円」に届かないなどの理由で介護保険料が普通徴収になっている方は、国保や後期高齢者医療保険料も連動して普通徴収となります。

3.5 ⑤介護保険料との合計が「年金額の2分の1」を超える方(国保・後期高齢者医療)

国民健康保険料および後期高齢者医療保険料については、介護保険料との合計が「支払期ごとの特別徴収対象年金額の2分の1」を超える場合、特別徴収の対象外となります。

保険料負担が重く、年金額の半分を超えてしまう場合には、その分を普通徴収で納める運用になる、という考え方です。