駐車場のコンクリートの隙間(目地)や、庭・玄関先のアプローチ沿いなど、ちょっとしたスペースから生えてくる雑草。抜いても抜いても生えてくるうえに、狭くて草むしりがしづらく、困っている方も多いのではないでしょうか?

そこでおすすめなのが、狭い場所でも育つ「グランドカバー植物」を隙間に植えて、雑草が生えるスペースを減らす方法です。

今回は、駐車場の目地や庭のちょっとした隙間、通路沿いなど狭い場所の雑草対策におすすめの、丈夫で手入れが簡単な常緑グランドカバー植物を4つご紹介します。狭いスペースもおしゃれな緑で彩りながら、ローメンテで美しい庭をつくりましょう。

1. この記事で紹介する「隙間に植える常緑グランドカバー植物」

アジュガの葉1/11

青い花を咲かせているアジュガ。葉の縁には白い斑が入り、新しい葉は赤みを帯びている。

iva/shutterstock.com

  • クリーピングタイム
  • セダム
  • アジュガ
  • タマリュウ

庭を美しく保ちながら管理の手間を減らすコツは、植え付ける場所の環境に合った植物を選ぶこと。今回は「日なた」向きと、「日陰・半日陰」向きの植物に分けて紹介します。

また、記事後半では「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」についても、わかりやすくお伝えします。

2. 狭い隙間の雑草対策に《日なたの暑さと乾燥に強い》常緑グランドカバー2選

日当たりがよく土が少ない隙間は、高温になりやすいうえに乾燥しやすい過酷な環境です。ここでは、そんな環境でもタフに育つ常緑グランドカバー植物を紹介します。

2.1 爽やかな香りと可憐な小花が魅力「クリーピングタイム」

クリーピングタイム2/11

うす紫色の小花を咲かせている、クリーピングタイム

Yakov Oskanov/shutterstock.com

玄関アプローチの飛び石の隙間や、人がよく通る小道の脇には、クリーピングタイムがおすすめです。ある程度の踏みつけに耐えられる強さがあり、踏んだり手で触れたりするたびに爽やかな香りがフワッと漂います。

初夏にはピンクや白の小花を咲かせるため、無機質になりがちな通路周りがパッと明るく華やかに。花のない時期でも、明るい緑色の小さく愛らしい葉が彩りを添えてくれます。

湿気に弱いため、風通しのよい場所に植えましょう。寒さに当たると葉を落とすことがありますが、寒冷地でも植えっぱなしで越冬でき、春には新芽が出てきます。伸びすぎた場合は、好みの場所でカットしてください。

※参考価格:200円~600円前後(3号ポット苗)

2.2 乾燥に強い多肉植物「セダム」

セダム3/11

黄色い花を咲かせている、セダム

HWall/shutterstock.com

ぷっくりとした葉が特徴のセダムは、土がほとんどないような浅い隙間や、やせた土地でも育つ丈夫な多肉植物です。品種がとても多く、葉のサイズや花の形、草姿もさまざま。狭い場所の雑草対策には、小さな葉が密に生え、地面を這うように広がるものが適しています。

乾燥に極めて強いため、乾燥しやすい駐車場の目地や、レンガの隙間に最適。水やりもほぼ不要で、ローメンテなグランドカバーです。

品種によって耐寒性や耐暑性が異なるため、お住まいの地域や植え付ける場所の環境に合ったものを選びましょう。

※参考価格:300円~800円前後(3号ポット苗)

3. 狭い隙間の雑草対策に《日陰に強い》常緑グランドカバー2選

建物の影になる駐車スペースや、家の北側の通路など「日当たりが悪い場所」には、日陰に強い植物が活躍します。

3.1 日陰の隙間を彩るシックなカラーリーフ「アジュガ」

アジュガ4/11

青紫色の花を咲かせている、アジュガ

NagyG/shutterstock.com

日陰のちょっとした隙間をおしゃれに埋めたい時は、銅葉や斑入りなど落ち着いた葉色が魅力のアジュガがおすすめ。葉色や花色のバリエーションが豊富なので、お庭の雰囲気に合わせて選べます。

春には青紫やピンクの可愛らしい花を咲かせ、暗くなりがちな日陰の空間を美しく彩ってくれるグランドカバーです。かなり日当たりの悪い場所でもよく育ち、地面に張り付くようにランナーを伸ばして隙間を埋めてくれます。

ランナーで旺盛に広がりますが、伸びすぎたときには簡単にカットできます。乾燥に弱いため、水切れに注意してください。

※参考価格:200円~500円前後(3号ポット苗)

3.2 細く上品な葉が密集するローメンテな植物「タマリュウ」

タマリュウ5/11

コンクリートの隙間に植えられた、タマリュウ

Jen Petrie/shutterstock.com

日陰に強く、踏みつけにも耐えるタマリュウ。細く濃い緑色の葉が一年中密生し、和風・洋風どちらのテイストにもすっきりと馴染みます。

成長スピードが穏やかなので、始めから密植するのがおすすめ。伸びすぎてコンクリートの上に溢れ出してしまう心配が少なく、刈り込みなどのメンテナンスがほとんど必要ありません。

日なたから日陰まで場所を選ばず植えられ、駐車場の目地に使われる定番の多年草。しかし、日なたのコンクリ―トの隙間など高温や乾燥が続く場所ではうまく育たないことがあるため、狭い場所に植えるなら半日陰~日陰がおすすめです。

※参考価格:50円~200円前後(2.5号ポット苗)

4. 隙間の雑草対策としてグランドカバーを植える3つのコツ

6/11

タイルの隙間に植えられたタマリュウ

Job Narinnate/shutterstock.com

4.1 グランドカバー植物を植える前に雑草を抜いておく

グランドカバーを植え付ける場所に雑草が残っていると、グランドカバーの隙間から雑草が旺盛に生えてしまいます。できるだけ雑草をしっかり取り除いてから植え付けましょう。

4.2 土の量は「コンクリートの表面より少し低く」する

目地に土を入れる際は、コンクリートの高さよりも1〜2cmほど低くして植えるのがコツです。水やりや雨の際に土が流出するのを防ぎ、水がしっかりと隙間に染み込むようになります。

4.3 定着するまでは水やりを行う

乾燥に強い植物でも、植え付け直後から根付くまでの間(約1ヶ月程度)は乾燥に注意が必要です。特にコンクリートの隙間など狭い場所は乾きやすいため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。

5. 狭い隙間に植えられるグランドカバー植物でおしゃれ&ローメンテな庭づくり

【早見表】隙間に植えるグランドカバー7/11

隙間に植えるグランドカバー早見表

筆者作成

5.1 クリーピングタイム

  • 適した日当たり:日なた
  • 踏みつけ耐性:〇(ある程度強い)
  • 特徴・メリット:踏むと爽やかなハーブの香りが広がる

5.2 セダム

  • 適した日当たり:日なた
  • 踏みつけ耐性:△(踏まない場所向き)
  • 特徴・メリット:乾燥に極めて強く、土が浅くても育つ

5.3 アジュガ

  • 適した日当たり:日陰~半日陰
  • 踏みつけ耐性:△(少々なら可)
  • 特徴・メリット:シックな葉色で日陰をオシャレに彩る

5.4 タマリュウ

  • 適した日当たり:日なた~日陰
  • 踏みつけ耐性:〇(ある程度強い)
  • 特徴・メリット:ほぼ手入れ不要。乾燥に注意。

駐車場の目地や庭の隙間にぴったりなグランドカバー植物を4つご紹介しました。気になる植物はありましたか?

狭い隙間の草むしりは、指先が痛くなったり腰に負担がかかったりと本当に大変な作業です。

雑草が本格的に勢いを増す前に、ご自宅の環境に合った植物を隙間に植えて、見た目も美しく手間のかからない「ローメンテな空間」をつくってみませんか?

6. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?

日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い8/11

日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違いとは?

出所:LIMO編集部作成

さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。

  • 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
  • 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
  • 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
  • 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。

「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。

可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。

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鈴森 真樹