4. 市場はなぜ半信半疑なのか?コンセンサスとの乖離
大幅な黒字化計画を発表したにもかかわらず、なぜ日産の株価は力強く上昇しないのでしょうか。泉田氏は、株式市場における「コンセンサス」の存在を挙げ、市場のリアルな評価を浮き彫りにします。
会社側は売上高13兆円(8.3%増)を計画していますが、IFISコンセンサスでは売上高は3.5%程度の増加に留まると予測されています。
さらに決定的な違いが利益面です。会社が営業利益2,000億円を掲げる一方で、コンセンサスは1,070億円と、会社の計画のほぼ半分しか見込んでいません。
純利益に至っては、会社が200億円の黒字を主張しているのに対し、コンセンサスは「赤字継続」を予想しています。
インタビュワーも「会社計画とコンセンサスがここまでずれているのは珍しいのでは?」と疑問を呈しますが、これこそが株価が反応しない最大の理由です。
株式市場は会社の発表した数字をそのまま信じているわけではなく、アナリストたちの冷静な分析に基づくコンセンサスを基準に株価を形成しているのです。
では、今後日産の株価が上昇に転じるための条件(反転トリガー)は何でしょうか。泉田氏は、今後の四半期決算の進捗が鍵を握ると解説します。
「まだこの段階で会社の計画は信用してないんで、第1四半期終わって『あれ、やっぱり会社の言う通り前提正しかったな』みたいな感じになってくると、多分予想も2,000億にまた近づいてくる」
もし第1四半期の決算発表で、会社が掲げた強気な前提通りに販売が進んでいること(インライン)が証明されれば、市場は「日産の計画は本物だった」と評価を改めます。
コンセンサスが会社計画にサヤ寄せしていく過程で、株価は大きなポジティブサプライズとして上昇する可能性があるのです。
