1. 日本のNANDメモリメーカー DRAMとの違いをおさらい
まずは基本的な情報から整理しましょう。
キオクシアホールディングスは半導体メモリのメーカーです。半導体メモリはDRAMまたはNANDのいずれかを指すことが多いところ、キオクシアホールディングスはNAND専業で事業を展開しています。
DRAMとNANDはどちらも記憶の役割を持つ装置ですが、用途が異なります。DRAMは計算に利用する一方、NANDはデータを長期に保管するストレージです。DRAMはプロセッサー(CPUやGPUなど)が直接的に計算に利用しますが、NANDはデータの保管庫として用いられます。
パソコンを例にとると、スペック表記としてよく表示される「メモリ」と「ストレージ」は前者がDRAMであり、NANDは後者です。一般に「メモリ」が大きいほど処理が早く、「ストレージ」が大きいほど多くのデータを保存できます。パソコン向けではNANDはSSD(Solid State Drive)として内蔵されますが、ほかにSDカードやUSBメモリもNANDの主な用途です。
このNAND市場において、キオクシアホールディングスは業界3位の地位にあります。半導体メモリは韓国勢が強い領域ですが、キオクシアホールディングスは日本唯一の大手として一定のシェアを守っています。
1.1 【主なNANDメーカーの市場シェア】
- 韓サムスン:32.9%
- 韓SKハイニックス:19.7%
- キオクシア:14.9%
- 米マイクロン:11.9%
- 米サンディスク:10.1%