3. 【75歳以上 後期高齢シニア夫婦】持ち家前提で成り立つ後期高齢期の家計構造

75歳以上の後期高齢シニア夫婦の家計は、現役時代とは異なる前提のもとで成り立っています。とくに住まいと収入の関係を理解しておくことが、これから示すデータを読み解くうえで重要になります。

3.1 住居費が抑えられる背景にある「持ち家中心」の暮らし

後期高齢シニアの家計では、住居費の負担が比較的軽いという特徴があります。その背景にあるのが、持ち家を中心とした暮らしです。多くの世帯が住宅ローンの返済を終えており、家賃やローンといった大きな固定費を抱えていないケースが一般的です。

国土交通省の調査でも、高齢者の住まいとして持ち家が3280万戸と多いことが示されています。

賃貸住宅に住み続ける場合、家賃として毎月数万円の固定費が発生し、大きな支出要因となります。一方で、住み替えなどによって固定費を見直す余地がある点も押さえておきたいポイントです。

このように、住居費が抑えられていることが、年金中心の収入でも生活が成り立つ一因となっています。

3.2 収入の柱は年金に限定されるという現実

一方で、収入面に目を向けると、その多くは公的年金に依存しているのが実態です。現役時代のように働いて収入を増やす余地は限られており、大幅な収入増を見込むことは難しくなります。

年金は安定した収入源ではあるものの、金額が大きく変動するものではないため、家計全体としては伸びにくい構造にあります。

3.3 「支出は抑えられるが収入は増えない」構造が前提となる

このように、後期高齢シニアの家計は「住居費が抑えられている一方で、収入は増えにくい」という構造のもとで成り立っています。

この前提を踏まえて家計データを見ることで、毎月の収支や赤字の意味合いもより現実的に捉えることができます。