2. 【任意継続】選択するのは少数派?高年収層を救うメリット「保険料に上限あり」
健康保険任意継続は、退職前の健保組合や協会けんぽに最大2年間加入できる制度です。
2.1 全額自己負担
在職中は会社と折半でしたが、退職後は事業主負担分も合わせた「全額」を自分で納める必要があります。
2.2 報酬月額の上限
保険料計算の基礎となる「標準報酬月額」には上限が設定されています。
2.3 協会けんぽの例
協会けんぽの場合、令和8年度の上限額は32万円に決まりました。これは全加入者の平均給与(令和7年9月末時点)を基準に算出されたものです。在職時の月収が50万円や80万円だった人でも、保険料は「32万円」を基準に計算されます。所得に上限なく連動する国民健康保険に比べ、支払額を大幅に抑えられるケースがあるのはこのためです。
このように協会けんぽなど、在職時の給与が高かった人でも「標準報酬月額の上限」が適用されるため、所得に完全に連動する国保よりも割安になるケースがあります。
ちなみに、協会けんぽのデータ(令和6年7月末時点)によると、被保険者全体(2555万6000人)のうち任意継続を選択している人は20万2000人で全体の約0.8%となっており、非常に限定的な割合であることが分かります。多くの人が退職後に別の選択肢を選んでいる実態があるからこそ、自分のケースでは本当に任意継続が有利になるのか、しっかり見極めることが大切です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)