昨年(2025年)、団塊の世代が全員75歳以上を迎え、日本は本格的な超高齢社会へと突入しました。そうしたなか、シニア世代の老後資金への不安は一段と切実なものになっています。

日々の生活を直撃しているのが、止まらないインフレです。総務省が発表した2025年度(令和7年度)平均の消費者物価指数をみると、総合指数は前年度比で2.6%の上昇、天候などに左右されやすい生鮮食品やエネルギーを除いた総合指数にいたっては3.0%もの上昇を記録しました。

【60歳代・70歳代】「年金ではゆとりがない」と考える理由2/12

年金にゆとりがない理由

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」でも、生活にゆとりがないと感じる60歳・70歳代世帯の半数以上が「物価上昇」を懸念しています。

さらに家計を圧迫しているのが、昨年9月末に終了した「後期高齢者医療費の負担抑制措置」による医療費の自己負担増です。物価高と医療費増の「ダブルパンチ」は、シニアの生活を脅かす最大の懸念材料といえるでしょう。

本記事では、負担増の現状を整理しつつ、最新の公的資料から75歳以上夫婦の「生活費」「年金」「貯蓄」のリアルな数字を解き明かします。