2. 「2割負担」が導入された理由とは?
後期高齢者医療制度では1割・2割・3割の区分が設けられていますが、以前は1割・3割の区分しかありませんでした。
2022年10月1日から2割の区分が設けられましたが、なぜ2割負担が導入されたのでしょうか。
ここでは、2割負担が導入された背景や今後の可能性について解説します。
2.1 現役世代の負担軽減が目的
後期高齢者の医療費は、窓口で支払う自己負担分を除き、残りを公費と現役世代の保険料でまかなう仕組みとなっています。
しかし、高齢化に伴って医療費全体は増加を続けており、それを支える現役世代の負担は年々重くなっていました。
こうした状況を踏まえ、一定以上の所得がある後期高齢者については医療費を2割負担してもらうこととなりました。
現役世代の負担を軽減し、制度そのものを維持させることが目的で2割負担が導入されたということです。
2.2 今後は金融資産による負担増の可能性も
現役世代の負担軽減や制度の維持を目的に2割負担が導入されましたが、今後さらなる見直しが入る可能性も考えられます。
近年では、株式や債券などの金融商品から得られる所得を、医療費の負担割合を決める基準所得に反映させることが議論されています。
現在の制度では、金融所得は確定申告を行わなければ課税所得に含まれないため、窓口負担を決める基準所得にも含まれていません。
年金やその他の所得が少なく、代わりに株式や債券等で多くの所得を得ている場合、医療費を1割・2割負担するだけで済むというケースがあるのです。
こうした不公平を是正するため、金融所得を含めて医療費の負担割合を決定すべきであるという方向の議論が行われています。
今後は金融資産が多いことで医療費負担が大きくなる可能性もあるため、議論の行方にも注目しておくと良いでしょう。
