暦の上では春とはいえ、2月は一年で最も寒さが厳しい季節の一つです。

暖房を使う時間が増え、光熱費が家計に重くのしかかる時期でもあります。

特に、年金で生活するシニア世代の方々にとっては、日々の物価高騰と相まって、生活費のやりくりに頭を悩ませているかもしれません。

2026年度が目前に迫る中、ご自身の「老後資金」について改めて不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

最新の公的データによると、65歳以上の無職夫婦世帯が保有する「貯蓄の平均額は2560万円」とされています。

しかし、この金額は一部の富裕層によって引き上げられている側面もあり、より実態に近い中央値とは大きな隔たりがあるのが実情です。

この記事では、最新の家計調査をもとに、シニア世代の「リアルな貯蓄事情」や公的年金の受給額、そして毎月の家計収支について詳しく掘り下げていきます。

ご自身の状況と照らし合わせながら、今後のマネープランを考える上での参考にしていただければ幸いです。

1. 65歳以上の無職夫婦世帯、平均貯蓄額の実態

総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯(二人以上の世帯)における平均貯蓄額は2560万円でした。

1.1 貯蓄の内訳は?種類別の推移を解説

この貯蓄額は近年増加する傾向にあり、2019年の2218万円から2024年には2560万円へと、この5年間で着実に増えていることがわかります。

貯蓄の種類別に内訳を見てみると、最も割合が大きいのは定期性預貯金で859万円です。続いて通貨性預貯金が801万円、有価証券(※1)が501万円、生命保険などが394万円、そして金融機関外(※2)の貯蓄が6万円という構成になっています。

前年と比較した増加幅では、通貨性預貯金が+47万円(+6.2%)、有価証券が+21万円(+4.4%)と、それぞれ堅調な伸びを示しています。

※1 有価証券:株式、債券、株式投資信託、公社債投資信託、貸付信託、金銭信託など(いずれも時価で評価)
※2 金融機関外:社内預金や勤め先の共済組合への預金など、金融機関以外での貯蓄を指します