5. 【まとめ】シニアの家計を圧迫する医療費と保険料増。不安なときは軽減措置の確認を
冒頭でご紹介したJ-FLECの調査データが示す通り、シニア世代の家計において「医療費の個人負担増」は、生活のゆとりを奪う大きな要因として重くのしかかっています。
本記事で確認したように、75歳以上であっても年金収入などの条件次第では窓口負担が「2割」に引き上げられます。さらに、今年度(2026年4月)から本格的に徴収が始まった「子ども・子育て支援金」により、月々数百円程度とはいえ、新たな固定費の負担が追加されました。
少子高齢化を背景に、後期高齢者医療制度の保険料自体も年々上昇傾向にあります。長引く物価高も相まって、限られた年金収入でやり繰りするシニア世代にとって、家計への影響は決して無視できるものではありません。
老後の生活を守るためには、まずはご自身やご家族の医療費の負担区分と、今後の保険料の天引き額を正確に把握しておくことが不可欠です。もし、経済的な事情で医療費や保険料の支払いが困難な場合には、各自治体が設けている「一部負担金の減額・免除等」の支援制度を利用できる可能性があります。家計の負担に不安を感じた際は、一人で抱え込まず、早めにお住まいの自治体の窓口へ相談してみましょう。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- 政府広報オンライン「後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?」
- 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
- こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室「子ども・子育て支援金制度について」
- 厚生労働省「令和6年度からの後期高齢者医療の保険料について」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「一部負担金の減額・免除等」
- 大阪府後期高齢者医療広域連合「後期高齢者医療制度の概要」
- こども家庭庁「加速化プランによる子育て支援の拡充と子ども・子育て支援金」
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」
吉沢 良子