4. 相続に関連する、複雑な用語などをまとめて紹介
ここからは、より複雑な用語について解説します。
「遺留分」ですが、一定の相続人について、生前の贈与又は遺言によっても奪うことのできない、亡くなった人の一定の財産に対する一定割合の留保分のことを指します。
亡くなった人は、自身の財産の行方を遺言により自由に定めることができますが、遺族の生活の保障などのため一定の制約があります。これが遺留分の制度です。
遺留分の割合は、誰が相続人になるかによって異なり、遺留分を有する相続人が複数いる場合は、遺留分を法定相続分により分け合うことになります。相続人別の遺留分割合は複雑なので、政府広報オンラインなどを参考にしてください。
「遺留分侵害額の請求」は、亡くなった人が財産を贈与又は遺贈し、遺留分に相当する財産を受け取ることができなかった場合、遺留分権利者は、贈与又は遺贈を受けた者に対し、遺留分を侵害されたとして、自身の遺留分の侵害額に相当する金銭の支払を請求できます。
なお、遺留分侵害請求権は、遺留分権利者が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年、又は相続開始の時から10年を経過したときに時効によって消滅します。
亡くなった人の生活費などの支払、相続債務の弁済など、被相続人に関するお金が必要になった場合でも、遺産に属する被相続人の預貯金は全相続人の共有となっているため、相続人は遺産分割が終了するまでは、払戻しを行うことは困難です。
ただし、葬儀費用など必要な支出に対応するため、相続人は遺産分割前でも一定の場合に預貯金の払戻しを受けることができます。
遺産分割前に預貯金の払戻しを認める制度としては、「家庭裁判所の判断を経ないで、一定額の限度で預貯金の払戻しを認める方策」と「家庭裁判所の判断を経て預貯金の仮払いを得る方策」の2つがあります。
