1.1 「国民健康保険料」の保険料額は毎年じわじわと増加傾向に
国民健康保険料は、加入者一人につき一定額がかかる「均等割」と、収入に応じて変動する「所得割」の合計で算出されるため、収入が多いほど保険料も高くなる仕組みです。
とはいえ、負担が過度に増えないよう、保険料には上限が設けられています。
しかし近年、この「上限額」が連続して引き上げられており、実質的に負担増が続いている状況です。
厚生労働省「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」によると、2008年度と比べて2024年度の国民健康保険料の上限額は、1.5倍超に引き上げられています。
【年度ごとの上限額(引き上げ額)】
- 2008年度:59万円(+3万円)
- 2009年度:59万円(-)
- 2010年度:63万円(+4万円)
- 2011年度:65万円(+2万円)
- 2012年度:65万円(-)
- 2013年度:65万円(-)
- 2014年度:67万円(+2万円)
- 2015年度:69万円(+2万円)
- 2016年度:73万円(+4万円)
- 2017年度:73万円(-)
- 2018年度:77万円(+4万円)
- 2019年度:80万円(+3万円)
- 2020年度:82万円(+2万円)
- 2021年度:82万円(-)
- 2022年度:85万円(+3万円)
- 2023年度:87万円(+2万円)
- 2024年度:89万円(+2万円)
この推移からわかるように、多くの年度で国民健康保険料の上限額は引き上げられており、2025年度も92万円へ増額されています。
