日ごとに寒さが増しています。

物価高が続くなか、家計への負担が大きくなる冬の季節、政府の新たな経済対策として「給付付き税額控除」が注目されています。

この制度は、従来の減税策とは異なり、所得税の負担が少ない低所得者層や、税金を納めていない住民税非課税世帯にも支援が届くよう設計されているのが特徴です。

高市総裁も「中所得、低所得の方々を応援する方法」として導入に前向きな姿勢を示しており、国民の関心も高まっています。

この記事では、「給付付き税額控除」の具体的な仕組みやメリットについてわかりやすく解説します。

「住民税非課税世帯」の収入・所得の目安もご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

1. 話題の「給付付き税額控除」とは?その仕組みを解説

「給付付き税額控除」とは、所得税の減税措置である「税額控除」と「現金給付」を組み合わせた支援策です。

この制度の最も大きな特徴は、通常の税額控除とは異なり、納める税額が控除額より少ない場合に、その差額を現金で受け取れる点にあります。

これにより、所得税の負担がもともと軽い世帯にも、支援が行き渡るよう工夫されています。

具体的な仕組みを例で確認してみましょう。

1.1 控除額10万円のケースで見る「給付付き税額控除」の具体例

具体例で見る仕組み(控除額:10万円の場合)

具体例で見る仕組み(控除額:4万円の場合)

出典:LIMO編集部作成

ケース1:Aさん(中所得層)の場合

納めるべき所得税額が10万円のため、全額が控除されて納税額は0円になります。この場合、現金での給付はありません。

ケース2:Bさん(低所得層)の場合

所得税額が5万円なので、控除額10万円のうち5万円分が適用されます。控除しきれなかった残りの5万円は、現金で支給されます。

ケース3:Cさん(非課税世帯)の場合

所得税を納めていないため、控除額である10万円が全額現金で支給されることになります。

このように、給付付き税額控除は納税者の負担を軽減するだけでなく、所得税を納めていない世帯にも直接的な支援を届けられる制度設計となっています。