4. 【フルタイムもパートも】自分にとって最適な働き方を設計しよう

今回は、最低賃金の大幅な引き上げや社会保険の適用拡大などの制度改正が進む一方で、フルタイム(一般労働者)とパートタイム労働者の間に依然として大きな給与格差がある現状を、最新の統計データをもとに解説しました。

データで確認したように、平均月収の差は約3.5倍であり、特に「教育、学習支援業」や「飲食サービス業など」ではその差が大きくなっています。しかし、「106万円の壁」の撤廃は、短時間労働者が厚生年金に加入しやすくなるという大きなメリットを生み出します。

厚生年金に加入することで、将来の年金額が増えるだけでなく、医療保険や傷病手当金といった保障も手厚くなるため、これまで扶養内で働くことにこだわっていた方にとって、働き方を考える転機となります。給料の額面だけでなく、将来の安心を含めた「生涯賃金」や「生涯保障」という視点を持つことが重要です。

制度改正の動きを追いかけ、ご自身のライフプランに合わせて最適な働き方を設計することが、今後の収入や保障を充実させるカギとなるでしょう。

参考資料

村岸 理美