3.1 昔の現役世代より「今の現役世代」の方が保険料負担は重い?
現行の令和7年度の国民年金保険料は月額1万7510円であり、昭和55年の月額3770円と比較すると、大幅に引き上げられた印象を受けるかもしれません。しかし、当時の平均給与に対する国民年金保険料の割合を見ると、現代の若者世代の負担の重さがわかります。
参考までに、当時の年収と保険料を比較してみましょう。
※同一の調査結果で比較するため、「昭和60年に25歳だった人」と「令和3年に25歳だった人」を例にあげています。
◆昭和60年(1985年)に25歳だった人(男性の場合)
- 国民年金保険料:月額6740円(年間8万880円)
- 当時の25歳~34歳の男性の平均給与:415万9000円
- 年収に対する国民年金保険料の割合:1.9%
◆令和3年(2021年)に25歳だった人(男性の場合)
- 国民年金保険料:月額1万6610円(年間19万9320円)
- 当時の25歳~34歳の男性の平均給与:441万8000円
- 年収に対する国民年金保険料の割合:4.5%
平均給与自体は大きな変動がない中で、国民年金保険料の占める割合は40年ほど前と比べて2倍以上に増加しており、現代の若者にとっての保険料負担は重くなっていると言えるでしょう。
なお、会社などに勤務して厚生年金保険に加入している方は、国民年金保険料を別途納める必要はなく、厚生年金保険料を会社と折半して納付する形になります。
