3. 国民年金、「何年で元が取れる?」国民年金保険料総額の回収年数を試算!
今年65歳になる方が、20歳だった1980年(昭和55年)から60歳の誕生日を迎える前月までに納めた国民年金保険料の総額は、561万8040円となります。
具体的に、この総額を何年で受け取ることになるか、つまり「元が取れるか」という目安の試算をしてみましょう。
ことし65歳になる方の老齢基礎年金の満額受給額は「月額6万9308円」(令和7年度価格)です。この金額が受給期間中変わらないと仮定して試算します。年金受給年額は以下の通りです。
- 年金受給年額:月額6万9308円×12か月=83万1696円
この年金額で納めた保険料総額を回収する年数(元を取る年数)は、
- 元を取る年数:保険料総額561万8040円÷83万1696円=6.75年
つまり、約6年9カ月年金を受け取ると、納めた保険料の総額に達することになります。65歳から受給を開始した場合、71歳9カ月頃まで受給すれば、保険料総額を上回ることになります。
なお、この試算はあくまで目安であり、実際の年金額は物価や賃金の変動により毎年改定されます。
また、令和6年簡易生命表によると、65歳の平均余命は男性が19.47年、女性が24.38年です。約6年9カ月で元が取れることを考えると、公的年金は老後の生活を長く支える心強い制度だと言えます。