3. 【解説】医療保険給付金の請求手続きをステップ毎に説明
3.1 請求の流れ
吸引分娩などの異常分娩で出産したら、民間の医療保険で給付金を受け取れる可能性があります。ここからは、給付金の請求方法についてプロがわかりやすくご紹介します。
STEP1:保険会社への連絡
保険証券を手元に用意し、加入している保険会社の申請窓口に連絡します。最近では電話以外にもWebサイトやアプリからの申請も可能です。
STEP2:必要書類の準備
保険会社から送付される以下の書類を準備します。
- 給付金請求書(本人記入)
- 医師診断書(保険会社指定フォーマット)
- 身分証明書(必要に応じて)
STEP3:審査期間
書類提出後、平均1〜2週間の審査期間があります。時期によっては審査が混み合い、時間がかかる場合があります。
STEP4:給付金の入金確認
審査完了後、指定口座への入金と支払明細書の送付により手続きが完了します。
4. どのくらい違う?「出産費用」の実情
出産費用は正常分娩の場合と異常分娩の場合で違いがあります。出産にかかる費用について、詳しく見ていきましょう。
4.1 正常分娩の場合
厚生労働省の令和4年度調査によると、正常分娩の全国平均費用は48万2294円となっています。施設別では私立病院が最も高く50万6264円、公立病院が46万3450円、診療所・助産所が47万8509円です。
出産費用は年約1%ずつ上昇しており、今後も価格改定を検討する施設が53.9%に上ります。
4.2 異常分娩の場合
異常分娩では公的保険適用により、医療費部分の自己負担は3割となります。ただし、入院期間の延長や個室利用による差額ベッド代などで、総費用が増加する可能性があります。
高額療養費制度の利用により、月額上限を超えた医療費は還付されるため、事前に自己負担上限額を確認しておくことが重要です。
異常分娩の場合、出産育児一時金に加え、民間の医療保険に加入していれば給付金を受け取れる可能性があります。