10月15日は年金の支給日です。
この日は、年金生活者にとって家計を見直す大切なタイミング。秋は光熱費や食費が増えやすく、年末に向けて出費がかさむ季節でもあります。そんな中、一定の所得基準を満たさない方には「年金生活者支援給付金」が上乗せされる制度があります。
たとえば、老齢年金生活者支援給付金の対象者が単身で月額5450円を受給している場合、10月15日の支給額は2カ月分の合計で1万900円となります。年金にプラスされるこの金額は、食費や医療費の補填に役立つでしょう。
本記事では、年金生活者支援給付金の対象者や金額、請求方法について、わかりやすく解説していきます。
1. 年金生活者支援給付金ってどういう制度?
この制度は、老齢年金・障害年金・遺族年金の受給者のうち、所得が一定基準以下の方を対象に、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されるものです。給付額は年度ごとに見直され、物価変動なども考慮される仕組みです。
1.1 年金生活者支援給付金制度の目的
「年金生活者支援給付金制度」は、2019年10月の消費税率引き上げ(8%→10%)に伴い導入された制度で、所得が少なく、年金額も低い高齢者や障害、遺族年金受給者の生活を支援することを目的としています。
年金生活者支援給付金制度の目的については「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」第1条にも記載されています。
「この法律は、公的年金等の収入金額と一定の所得との合計額が一定の基準以下の老齢基礎年金の受給者に国民年金の保険料納付済期間及び保険料免除期間を基礎とした老齢年金生活者支援給付金又は保険料納付済期間を基礎とした補足的老齢年金生活者支援給付金を支給するとともに、所得の額が一定の基準以下の障害基礎年金又は遺族基礎年金の受給者に障害年金生活者支援給付金又は遺族年金生活者支援給付金を支給することにより、これらの者の生活の支援を図ることを目的とする。」
引用:e-Gov法令検索「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」
公的年金だけでは生活が困難な人々に対して、年金に「上乗せ」して現金給付を行うことで、最低限の生活を支えることを意図しています。