人生100年時代を迎え、定年後も働き続けるシニアが増えています。10月は待望の年金支給月ですが、物価上昇や医療費の負担増などを考えて「年金だけで大丈夫だろうか」と感じる人もいるでしょう。

内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、65〜69歳の男性の6割以上、女性の4割以上が就労中。70代前半でも多くの人が仕事を続けています。

平均寿命が延びる一方、医療費や介護費などの出費が突発的に発生する可能性もあります。健康維持や治療にかかる費用を見越すと「年金+就労」で安定した収入を確保する重要性は高まるばかりです。

本記事では、60歳以降に活用できる雇用保険関連の給付金や老齢年金に上乗せされる手当をわかりやすく紹介します。長寿時代を安心して過ごすための備えを確認していきましょう。

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1. 長寿時代のシニアは「仕事」と「年金」両方大切!

内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、65~69歳の男性の6割以上、女性の4割以上が就労中です。70歳代前半でも、男性の4割弱、女性の2割以上が仕事を続けています。

年齢を重ねるにつれて働く人の割合は少しずつ減少するものの、シニア全体で見ると就業率は徐々に高まっています。

一方で、60歳以降は給料が下がるケースが多く見られます。また、現役時代のように希望通りの仕事に就けなかったり、健康上の理由で働き続けることが難しくなったりすることもあるでしょう。

厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は、男性81.09年、女性87.13年。老齢年金世代である65歳以上のシニアにとって、「公的年金」と並んで「就労」は、長くなる老後の暮らしを支える重要な柱となっています。

次の章以降では、シニアを対象とする給付金や手当などのうち、申請しないと受け取れない「雇用保険関連のお金」と「公的年金に上乗せされるお金」について整理してお伝えしていきます。