3. 年金不安を「具体的な行動」に変えよう!

多くの人が不安を抱える老後の年金額。現役世代の保険料でいまの受給者を支える賦課(ふか)方式を採用している日本では、少子化が進むほど、将来の年金制度への不安は高まる一方です。

公的年金だけで生活費をすべて賄えるシニアは一部に限られています。将来が不透明だからこそ、公的年金という終身でもらえる貴重な収入源を柱としつつ、自助努力で老後資金を準備していくことが必須です。

3.1 まずは「知る」ことから始める

まずは「老後にいくらもらえるのか」を把握しましょう。「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用すれば、現時点でわかる将来の年金見込額を確認できます。この金額を基点として、老後対策を進めていくことが重要です。

3.2 準備すべきは「不足分」だけではない

老後に向けた資産形成を考える際には、単に「不足するであろう生活費」を埋めるだけでなく、以下のリスクも考慮し、手厚い準備ができると安心です。

  • インフレリスク: 物価上昇によって、お金の価値が目減りする可能性。
  • 年金支給水準の低下: 少子化により、将来的に年金支給水準がさらに下がる可能性。
  • 社会保険料の増加: 健康保険料や介護保険料などの負担が今後も増加する傾向にあること。
  • 医療・介護費用: 年齢を重ねることによる医療費の増加や、介護費用の発生リスク。

ここ数年、物価高が続いています。

老後資金にまでなかなか手が回らないかもしれませんが、この準備は「必須」といえる状況です。あせらず、少しずつ、今日からできることに取り組んでいきましょう。

参考資料

和田 直子