1.1 「富裕層・超富裕層」持っている資産の合計はいくら?
野村総合研究所の調査によると、アベノミクス(安倍政権の経済政策)以降、富裕層および超富裕層の世帯数は増加傾向にあります。
さらに、富裕層および超富裕層が保有する純金融資産総額は引き続き増加しています。
2019年から2021年にかけて、これらの世帯の合計資産額は9.3%増加し、364兆円に達しました。
この増加の背景には、株式などの資産価格上昇が大きく影響しています。
野村総合研究所によれば、資産増加の結果、準富裕層の一部が「富裕層」に、さらに富裕層の一部が「超富裕層」に移行したとされており、特に資産5000万円以上の準富裕層が、投資で得た利益により富裕層にステップアップするケースが多く見られました。
また、少子化に伴い、資産は世代を超えて相続され、相続人が減少することで1人あたりの相続額が増加し、それが資産の拡大に繋がっていると考えられます。
次章では、「世帯年収」に焦点を当て、富裕層の特徴をさらに掘り下げていきます。