4. 【生活保護】2025年10月から「特例加算」引上げ
生活保護の生活扶助には、冬季加算のほかに「特例加算」があります。
特例加算は、近年の物価上昇の影響を考慮して設けられた加算制度です。現在は月額1000円が追加支給されていますが、2025年10月からは加算額が1500円にアップします。
この500円の増額は、2025年、2026年の2年間の限定措置とされています。しかし、前述のとおり物価の上昇は依然として止まらない状況のため、措置が延長になる可能性も考えられるでしょう。
5. まとめにかえて
生活保護を受給する世帯は、高齢者世帯が多くを占めています。単身世帯の増加や物価高などで、高齢者世帯以外の世帯も保護を受ける状況になってきており、厳しい経済状況がうかがえます。
冬季加算や特例加算といった加算制度のほか、保護の基準費見直しや、自立した生活を営めるだけの賃金増・負担減などが求められているのです。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度被保護者調査 結果の概要」
- 総務省「令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度被保護者調査 閲覧表」
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)7月」
- 厚生労働省「冬季加算について」
- 厚生労働省「生活保護法による保護の基準」
- 厚生労働省「福岡大臣会見概要(財務大臣折衝後)」
石上 ユウキ