2. 60歳代・70歳代の「貯蓄額」はいくら?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」から、60歳代および70歳代の貯蓄額を見てみましょう。
2.1 【60歳代~70歳代】貯蓄額の平均値と中央値
- 60歳代:平均値2033万円、中央値650万円
- 70歳代:平均値1923万円、中央値800万円
いずれの世代も平均では2000万円前後の貯蓄を保有していますが、実態を正確に見るうえで重要なのは中央値です。
ごく一部の高額資産世帯が全体の平均を押し上げており、中央値を見ると多くの世帯がそこまで潤沢な資産を持っていないことがわかります。
例えば、60歳代で貯蓄が650万円、毎月の赤字が約4万5000円続くと仮定すると、12年ほどで資金が尽きてしまう計算です。
将来の資金不足を避けるためには、できるだけ早い段階から老後資金の準備を進めておくことが重要です。収入を確保しつつ、支出の見直しや資産運用の検討を行い、長期的な生活設計に備えていきましょう。