3. 老後資金は「年金と生活費の差」がカギ
「今回のデータから、厚生年金の平均額には男女で月約6万円の差があり、さらに東京と地方では生活費にも月6万円近い差があることがわかりました。老後の生活資金を考える際は、年金額だけでなく、住む地域の生活コストも重要な要素です。
年金生活で住むなら一般的に、住居費など固定費の差が大きいため、地方の方が年金生活でのゆとりは確保しやすい傾向があります。ただし、車の維持費や寒冷地の暖房費など地域特有の支出も忘れずに見積もることが大切です。また、医療や買い物などの利便性も考慮に入れる必要があります。「年金」と「生活費」の両方から、自分らしい老後をデザインしていきましょう。
参考資料
村岸 理美
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社。生命保険・損害保険の営業を経て、社内教育部署にて教材制作や研修の企画・運営に携わる。退職後は独立系ファイナンシャルプランナーとして、個別商品の勧誘はせず公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計に対応。マネースクール講師としても活動し、社会保障制度、リタイアメントマネジメント、家計管理、資産運用などお金に関する幅広い分野に強みを持つ。現在も「お金の先生」であるJ-FLEC(金融教育推進機構)認定アドバイザーとして、学校や企業に出張授業で金融教育の普及に取り組んでいる。
2025年に株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチに入社。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMOマネー編集部にて、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、保険などを中心に企画・執筆・編集・監修を行う。(2025年5月30日更新)