お盆休みや夏の旅行で地方を訪れ、「将来ここで暮らしてみたい」と憧れを抱いた方も多いのではないでしょうか。とはいえ、移住を考えると真っ先に気になるのはやはりお金の問題です。
最新の調査では、東京と地方の生活費の差は月6万円近くにもなります。一方で、厚生年金の平均受給額には男女で大きな差があり、老後の家計に直結します。本記事では、この年金額と生活費の実態をもとに、地方移住や老後設計を考えるうえで役立つ情報をお届けします。
1. 厚生年金の平均額は男女で月6万円差
厚生労働省のデータをもとに「みんなの年金はいくらか」厚生年金と国民年金を合わせた年金受給額についてみていきましょう。
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
男性と女性の平均年金月額には約6万円の開きがあります。これは、女性の就業歴が短い傾向や、非正規雇用比率の高さが影響していると考えられます。特に育児や介護による離職・時短勤務などで、厚生年金加入期間が短くなるケースが多いのが実情です。
また、年金月額と受給者数の分布を見ると、男性は15万〜20万円台に集中している一方、女性は8万〜12万円台が厚い分布となっています。このように、現役時代の働き方や雇用形態の違いが、老後の年金額に直接反映されているのです。