従来の健康保険証の新規発行が終わり、保険証が順次、期限を迎えた本日12月1日。受診の際にマイナ保険証を使った方もいるかもしれません。一方で、「まだ登録していない場合はどうなるの?」「資格確認書って何?」と、移行にまつわる疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
今月からはいよいよマイナンバーカードを健康保険証として利用するしくみが本格的に動き始めます。この記事では、厚生労働省の資料をもとに、マイナ保険証の最新の利用状況、登録のポイント、スマホでできる手続き、さらに資格確認書のしくみまで、分かりやすく整理して解説します。これからの受診が安心してできるよう、準備の参考にしてみてください。
1. 【マイナ保険証】「みんな登録は済んだ?」利用率は着実に上昇!
厚生労働省保険局が令和7年10月16日に発表した『マイナ保険証の利用促進等について』によれば、令和7年9月末時点でのマイナンバーカード保有者は、全人口の79.6%にあたる9908万人に達しています。
このうち、87.4%の8655万人がマイナ保険証の利用登録を済ませている状況です。
実際に医療機関などで利用された実績(オンライン資格確認における利用割合)を見ると、令和7年9月時点で35.62%となっています。
1.1 《市町村国民健康保険》加入者で特に利用率が高い傾向
市町村国民健康保険では、令和7年7月末に健康保険証の有効期限を迎えた加入者を中心に、マイナ保険証の利用率が大きく伸びています。
オンライン資格確認における利用率は、令和7年7月から8月にかけて+10.0ポイント上昇し、46.8%に達しました。
オンライン資格確認とは、医療機関や薬局のカードリーダーでマイナンバーカードのICチップを読み取り、最新の保険資格を確認するしくみです。レセプト件数に占める利用率も同期間に+17.4ポイント増加し、61.1%と高い水準となりました。特に7月に保険証が期限切れとなった層では67.9%に達し、利用者の約3分の2がマイナ保険証を使っています。
※レセプトとは、医療機関などが診療報酬を保険の支払機関へ請求するために作成する明細書を指します。
また、年齢階層では、65歳〜74歳のシニア世代が最も高く46.13%となっています。
これらのデータから、市町村国保を中心にマイナ保険証の利用が着実に広がっていることが分かります。


