2. 毎月の収入で介護費用のカバーは難しい

介護費用を月々の年金収入でカバーするのは容易ではないでしょう。

ここからは、65歳以上無職夫婦世帯をモデルケースとしてひと月の家計収支を見ていきます。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支(2024年)

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支(2024年)

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

2.1 毎月の実収入:25万2818円

■うち社会保障給付(主に年金)22万5182円

2.2 毎月の支出:28万6877円

■うち消費支出:25万6521円

  • 食料:7万6352円
  • 住居:1万6432円
  • 光熱・水道:2万1919円
  • 家具・家事用品:1万2265円
  • 被服及び履物:5590円
  • 保健医療:1万8383円
  • 交通・通信:2万7768円
  • 教育:0円
  • 教養娯楽:2万5377円
  • その他の消費支出:5万2433円
  • (うち諸雑費:2万2125円)
  • (うち交際費:2万3888円)
  • (うち仕送り金:1040円)

■うち非消費支出:3万356円

  • 直接税:1万1162円
  • 社会保険料:1万9171円

2.3 毎月の家計収支

  • 3万4058円の赤字

ここには介護費用が含まれていないため、実際に介護が始まれば赤字額はさらに増加します。また、住居費が1万円台という条件は持ち家前提のため、賃貸の場合はさらに負担が増えます。

そこで必要になってくるのが貯蓄です。