高齢化が進む中、介護は誰にとっても身近な問題になりつつあります。
自分自身や家族が将来介護を受けることになった場合、どれくらいのお金がかかるのか、不安に思っている方も多いでしょう。
この記事では、実際のデータをもとに介護費用の目安や準備のポイントを紹介します。
1. 介護や医療にかかるお金はどれくらい?
この章では、高齢者の介護や医療にどれほどのお金がかかるかを見ていきます。
1.1 介護費用の実態
公益財団法人 生命保険文化センターが2024年度に行った調査によると、介護に要する一時的な費用(住宅改修や介護用ベッドの購入費など)は平均47.2万円、月々の介護費用は平均9万円とされています。
「介護費用はゼロ」(一時費用すら負担していない)という回答は全体の17.5%にとどまり、8割以上の世帯で何らかの出費が発生しているのが現状です。
これは、介護保険で自己負担が軽減されていても、食費や居住費、介護用品など公的制度の対象外となる支出があるためです。
1.2 介護が必要になる期間の目安は?
先出と同様のデータによると、介護が必要になる期間の平均で4年7カ月、約5年ほどです。
ただし、認知症や寝たきりの状態が長引くと10年以上に及ぶケースもあります。