3. 【平均貯蓄額】70歳代無職夫婦世帯はいくらがふつう?厚生年金と国民年金の平均は?
先ほどの約2万円ほどの生活費を赤字を補填することを考える場合、必要になるのは貯蓄です。
もちろん働いて補うことも可能ですが、体力的なことも考慮すると貯蓄をしておいたほうがいいかもしれません。
ちなみに、金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」によると、70歳代の二人以上世帯の貯蓄額は以下のとおりです。
- 平均値:1923万円
- 中央値:800万円
実態に近い中央値でも800万円あるため、貯蓄の面はそこまで問題ないかに思われますが、以下の貯蓄額の分布を確認すると、金融資産非保有世帯が全体の5分の1程度いることがわかります。
平均の2000万円が必ず必要だとは言いませんが、貯蓄がゼロだと万が一のときに対応できないかもしれません。いざというときのためにも、コツコツと貯蓄を増やしておくとよいでしょう。
3.1 70歳代の平均年金月額(厚生年金と国民年金)
主な収入源となる年金を70歳代はどの程度もらっているのでしょうか。
厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、国民年金から確認します。
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
生活費を確認した後なのでやや物足りない印象を受ける人もいるかもしれませんが、平均で約6万円弱の年金を受け取っていることがわかります。
一方、厚生年金は以下のとおりです。
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
※国民年金部分を含む
厚生年金の夫婦2人の場合、平均であれば28〜29万円ほどの年金を受給できる可能性があります。先ほど確認した生活費であれば、足りるかもしれませんね。
ただし、こちらはあくまで平均値であるため、全員が必ず14万円ほどもらえるわけでなく、年金は加入状況による個人差が大きいです。
平均よりも少ない人もいるので、詳しく知りたい場合はねんきんネットなどで確認してみましょう。