6月13日には、2025年度の水準額での年金支給が始まりました。2025年度の基礎年金の基準額は月額6万9308円です。

しかし、なかには十分な金額の基礎年金・厚生年金を受け取れず、生活に困窮している人もいるでしょう。そうした人に支給されるのが「老齢年金生活者支援給付金」です。9月頃に請求書が届くと、給付の対象になります。

この記事では、老齢年金生活者支援給付金の支給要件や支給金額、請求書が届いた際の手続きについて解説します。

1. 老齢年金生活者支援給付金の対象者はどんな人?

老齢年金生活者支援給付金の対象となるには、課税要件や所得要件を満たす必要があります。具体的な要件は以下のとおりです。

老齢年金生活者支援給付金の対象者はどんな人?

老齢年金生活者支援給付金の対象者はどんな人?

出所:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税であること
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後生まれの人は78万9300円以下、昭和31年4月1日以前生まれの人は78万7700円以下であること

課税要件に関しては、年金受給者だけでなく、世帯の構成員全員が住民税非課税であることがポイントです。世帯の誰かに住民税が課税されていたり、自身に住民税が課税されている場合は、給付対象になりません。

所得については、78万9300円もしくは78万7700円以下であることが条件です。年金以外に所得がない場合、年金が月額6万5000円を下回る金額であれば、要件を満たせます。

上記の要件をすべて満たした場合は、給付金の対象となります。次章では、支給される給付金額を見てみましょう。